アイコン 日本海も大地震の地層だらけ

1983年(昭和58年)5月26日大津波で104名の犠牲者を出したマグニチュード7.7の「日本海中部地震」、そ の10年後の1993年(平成5年)7月12日に発生した同じプレートの境目付近の北側に当たる海底でM7.8の「北海道南西沖地震」が発生し、奥尻島な どに大津波が押し寄せ230名の犠牲者を出した。
1964年(昭和39年)6月16日の新潟地震(M7.5)、2004年(平成16年)10月23日の新潟県中越地震(M6.8)、2007年(平成19年)7月16日の新潟県中越沖地震(M6.8)
これらの地震は、サハリンから新潟沖へとつながる日本海東縁変動帯で発生している地震である。日本列島の東半分がのった「北アメリカプレート」と呼ばれる岩盤と「ユーラシアプレート」という大陸側の岩盤との境目が日本海東縁変動帯である。

日本海の海底では、大地震を引き起こす断層とみられる地形が数多く見つかり、専門家は「日本海では地震の規模のわりに津波が大きくなる傾向があり、注意が必要だ」と指摘している。

独立行政法人・産業技術総合研究所の研究グループは、北海道の西から新潟県沿岸にかけての日本海の海底で過去の地震の痕跡を調査してきた。
その結果、これまでに海底で断層がずれ動いた跡とみられる高さ数百メートルから数千メートルの崖や「たわみ」が数十か所で見つかった。

このうち、30年前、大津波などで100人を超える死者・行方不明者が出た「日本海中部地震」の震源付近では、海底が高さ300メートルほど隆起した丘のような地形がほぼ南北に延びているのが確認され、周囲には30年前の地震の際にできたとみられる地割れや段差が見つかった。
断層とみられる地形の中には、長さが100キロ以上に及ぶものもあり、マグニチュード7以上の大地震が繰り返し起きていると推定されている。

また、こうした地形の多くは海岸線から100キロ以内の海底に集中し、地震が起きると数分程度で大津波が押し寄せるおそれがあるという。
産業技術総合研究所の岡村行信活断層・地震研究センター長は「日本海は太平洋と比べて地震の規模は小さくても津波が大きくなる傾向がある。地震はいつ起きるか分からないので、どこに逃げるかを事前に決め、暗い夜中でもたどりつけるように訓練するなど、心構えを持つことが重要だ」と指摘している。

海岸近く、100キロメートル圏内で震源の深さが浅ければ、奥尻島のような大津波が襲う可能性もあるが、50センチの津波でも人は耐えられない。

<「日本海中部地震」の地震と津波>
「日本海中部地震」は、30年前の昭和58年に青森県と秋田県の沖およそ100キロの日本海の海底で起きたマグニチュード7.7の大地震。
震源の深さは14キロと比較的浅く、ほぼ南北に延びる断層が100キロほどにわたってずれ動いたため津波が日本海沿岸の広い範囲に押し寄せ、早いところでは第1波が10分足らずで到達した。津波と地震で104名が犠牲となった。

5月24日14時45分、サハリン近海でM8.2の大地震(深度590k)が発生している。

[ 2013年5月27日 ]
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