ロッテお家騒動 監視停止命令 父の辛格浩氏が次男辛東彬に対し
経営権をめぐる創業者一族の争いが続くロッテグループで、創業者の辛格浩(重光武雄)氏が16日、次男の辛東彬(重光昭夫)韓国ロッテグループ会長に対し自身への監視をやめるよう命じた。
東彬氏の兄、辛東主(重光宏之)氏が、自身の名前のイニシャルを取って先ごろ韓国で設立した「SDJコーポレーション」は16日、自身の執務室周辺に配置されている社員と監視カメラの撤収・撤去などを求めた父親の格浩氏から次男の東彬氏への6項目の要求事項をまとめた通告文を公表した。
要求事項には、
次男の東彬氏は辛格浩氏の執務室周辺に配置している社員と監視カメラの撤収・撤去すること
長男の東主氏が格浩氏の住まいや支援者に対する管理を統括すること、
次男の東彬氏を含め違法な経営権の掌握に加担した役員の全員解任すること
など盛り込まれているという。
辛格浩氏は、通告文で「(要求に)応じなければ本人に対する違法な監禁行為とみなし、民事上・刑事上の責任を厳しく問う」とし、即座に措置を取るよう求めた。
通告文は16日午後、SDJコーポレーションの役員が、東彬氏のソウルの執務室に直接届ける。
以上、
次男の東彬氏は、ロッテ財閥の相続をめぐり長男と争い、昨年12月、作戦通り父親の辛格浩氏が、長男の東主氏に対して激怒、ロッテ グループから完全追い出ししたことから大成功させた。しかし、その後、長男の東主氏は、ホテルロッテの統括会長執務室にいる父親の辛格浩氏の許しを乞うま で何ヶ月間も日参、叔父や義姉の辛英子氏らの支援もあり、父親が折れ、長男と父親は会話できるようになったとされる。
(父親は長男を許し、長男は父親に対して、次男が中国の百貨店事業で大損していることを伝えると、父親は、次男に激怒したとされる。次男は父親に釈明したものの、父親から殴打され、ホテルロッテ内の父親(統括会長)の執務室の出入りを禁止されたという。)
そ うした動きや、7月27日のクーデター事件(長男と叔父・姉が、日本ロッテHの代表権を持つ格浩氏を、ホテルロッテの執務室から、チャーター機で東京へ移 動させ、日本ロッテH本社で、同社の佃社長らを集め、格浩氏が全員更迭すると宣言した事件)で、対応ができなかった反省を踏まえ、監視を強化したものと見 られる。
韓国ロッテの次男の東彬氏の会長執務室もホテルロッテ内にある。
ホテルロッテの絶対株主である日本ロッテHの実権は、次男の東彬氏が7月28日、父親の代表取締役会長職を解任、取締役名誉会長にしたことで強制落着させた。
8月17日の日本ロッテHの株主総会で、長男の東主氏らは、韓国のマスメディアと韓国国会のロッテ財閥タタキが頂点に達していたことから反撃に出ず、次男の計画通りに終わった。しかし、父親の取締役までは剥奪できなかったようだ。
韓国のロッテ財閥は、父親の辛一族による企業の集合体であり、それぞれが複雑な循環出資の株主支配構造にあり、いずれも父親や次男・長男が絡んでいる。
そうしたことから、次男が韓国・日本の実権を掌握したとしても、問題は山積されているのが実情となっている。
なお、ロッテの創業者である父親の格浩氏も過去、兄弟たち(弟の一人だけ訴訟せず)から訴訟を受け、息子は2人しかいないにもかかわらず、また骨肉の争いをしている。
日本ロッテH社長の佃氏か、または誰かが次男の東彬氏に対し、「ロッテのトップはあたなた1人だ」とけしかけた人物・フィクサーがおり、指南しているものと見られる。
ロッテ創業者辛格浩氏の弟たちとの関係
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辛哲浩
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元ロッテ社長
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辛格浩氏と過去訴訟
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辛春浩
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農心創業者兼会長
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辛格浩氏と過去訴訟
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辛善浩
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日本サンサス社長、和名:重光宣浩
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(今回、長男に付く)
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辛俊浩
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プルミル会長
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辛格浩氏と過去訴訟
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光潤社 株主構成 2015.10.15ハンギョレ報道に基づく
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株主
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持株比率
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10/14日
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長男の辛東主
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50.0%
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+1株
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次男の辛東彬
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38.8%
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母親の重光初子
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10.0%
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創業者で父親の辛格浩
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0.8%
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-1株
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ロッテ財団(理事長、辛英子氏)
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0.4%
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(日本)ロッテホールディングス
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株主
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持株比率
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光潤社(長男持株、過半数)
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28.10%
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従業員持株会
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23.00%
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長男の辛東主
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1.62%
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