アイコン 無節義な連中は転ぶのも早いが、再度転ぶのも素早い

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小池ゆり子氏の希望の党に、一瞬だったが希望を託した民進党議員に希望はない。

(農と島のありんくりん)さんが思いつく限りの言葉でも「政党詐欺」だそうです。(笑)全く同感です。

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する


政党詐欺 無節義な連中は転ぶのも早いが、再度転ぶのも素早い


全国いたるところでしょうが、わが選挙区でも、民主党政権時に政府にいたこともある某候補は、「希望」に看板を掛け替えて出馬しています。

隣の選挙区の「希望」候補者も看板掛け替え組ですが、いままでデカデカとポスターにあった「民進党」の文字に「希望」のシールをチマチマと貼って対応しているようで、いじらしさがにじみます。

 いくら「希望」に持参金でむしられたか知りませんが、 一説ではひとり1500万見当ということです。

600万が選挙費用ですから、差し引きひとり1千万弱、110人で11億近い金が「希望」の懐に移動したことになります。

そういえば選挙の定番グッズの党首とのツーショットがなかったですね。3万とられるからかな。(笑)

たしかわが選挙区の「希望」候補は、かつて護憲・戦争法案反対・消費税増税を唱えていたような気がしますが、どうやらころりと主義主張を忘れてしまわれたようです。

こんなショック性健忘症の候補者が百数十名出るというのも、天下の奇観です。
さて、このようなど忘れ候補者がどのていど「希望」にいるのかと思えば、どうやら大半のようです。

「希望の党公認192人の内訳は、選挙区と比例代表の重複立候補者が191人で、比例単独立候補者が1人。合流に伴う民進党出身者は110人を占めた。

小池氏側近の若狭勝前衆院議員が候補者発掘のために開講した政治塾「輝照塾」の塾生26人も含まれた。

 小池氏は3日、東京都内で記者団に「一つの旗のもとに集ってくれた。これから戦いが始まるが、同じ方向を向きながら、戦える体制を至急整えていきたい」と語った。」(産経10月3日)

 ほー、小池さん、「ひとつの旗のもとに集まってくれた」ですか。ところがその
「ひとつの旗」の内実は、ほとんど全部が民進党からの転向組でした。
彼らが実に「希望」候補者の過半数を占めます。

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ところで司馬遼太郎の名作『関が原』には、旧豊臣家臣団の裏切り大名たちを率いて江戸へ還ってきた徳川家康の孤独な姿が描き出されています。

江戸で家康は、西へとひた走る福島正則などを尻目に、麾下の軍団を待機状態においたまま昼寝を始めます。

さすがの家康の謀友である本多正信も、心中を計りかねて家康に問いただします。
家康の答えはこうです。

「『彼らを信じうるかな』と家康は陰気な声で答えた。
(いまさらなにをおおせある)正信はむしろ驚いた。
(略)

『戦場で転ばれてはこまる』と家康はいった。戦場でにわかに逆流して家康の本陣へ突っかかられてしまえば、いままで積み上げてきた天下取りの策謀の高層建築も、一挙に瓦解してしまう。

『ではないか。なにぶんああいう性根の連中だ。味方に寝返ることも素早ければ、敵に寝返ることも素早かろう。そういう点は信用できぬ』
(略)

『いやさ、実のところは太閤手飼いの大名とはああも無節義な連中かと思い、それを悦ぶ反面、心の冷える思いを致しておる』」

司馬さん流に言えば、この民進党転向議員たちは、「ああも無節義な寝返りができる性根の連中」である機会主義者なのです。

おそらく、この転向組の多くは地盤をもっていて、候補によっては連合系組合の個別支援も受けているでしょう。

その上に、民進党の金庫に眠る120億とも言われる政党交付金(←税金です)を、前原氏は惜しげもなく支援金としてつけていますから、その相当数が当選する可能性があります。

本来は党の根幹を占めねばならない「希望塾」の小池子飼い候補はわずかに26名。しかも選挙など初めての手合いばかりで地盤なし。

風がピタリと止まってしまった今、子飼い候補の多くは落選の憂き目にあうはずです。

となると、共同通信が出している序盤情勢調査(10月10~11日)の予測数は希望の党62ですから、そのほぼすべては家康をして言わしめた「無節義な寝返りができる性根の連中」によって完全に占められることでしょう。

これでは誰の眼にも、なんのことはない第2民進党ですが、それもすぐに再度の寝返りにあうことが想定されています。

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 それをはしなくもバラしてしまったのは、民進党に残った参院会長である小川敏夫氏の10月12日の都内での街頭演説でした。

ここで小川氏は止せばいいのに、妙に正直なことを言ってしまっています。

「民進党参議院の幹部は12日、衆議院選挙後に、希望の党で当選した人にも「復帰」を呼びかけ、民進党の復活を目指す考えを示した。

民進党の小川参院議員会長は、「民進党は不滅です。民進党は、これからもしっかりと存続します。立憲民主党、本当に信念を通している。よくわからないから、やむを得ず希望の党から立候補の人もいるでしょうし、無所属で信念通す人もいた。

また、この選挙が終わったら、民進党を大きな軸として、しっかりと結集して、安倍自民党政権、絶対に打倒する。皆さまに約束する」と述べた。」(fnn-news10月12日)

謀は密なるを良しとすですよ、小川さん。

ここまではっきりと「衆院選後の民進党再結集」を言ってしまっては、「希望」に転んだはずの無節義な連中の再度の寝返りが予定されていることを自白してしまったようなものです。

なるほど確かに今回の選挙の眼目は立憲民主党+共産党+左翼リベラル無所属の合計が、改憲発議を阻止し得る3分の1以上の議席、つまり155になることでした。

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高橋洋一氏による http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53214

上の予想値の最大値を取ります。「希望」を民進出身者が乗っ取ったとして65、立憲民主が45、共産党が18、無所属はよく読めないのですが半分が民進系だとして12と仮定します。

希65+立民45+共産18+無12=140です。
「希望」を全部左翼リベラルがとることは考えにくいですから、実際はかなり数を減らすでしょう。

ギリギリで改憲阻止勢力が出来るか出来ないか微妙なところ、けっこう厳しいというのが現状でしょうか。

となると、あんがい「希望」の旧民進勢力の今後の動向が要になるかもしれません。

民進党転向組は本来は無所属であって、「希望」は公認をしただけだから、選挙後には個別の意志でどうにでも党籍を変更できることになります。

「希望」に公認をとりつけた議員に対して民進党が「支援金」を出せるのは、おそらく彼らは党籍上は「無所属」、あるいはいまだに民進党の党籍の抹消がなされていないからだとしか考えられません。

なんのことはない、彼ら民進党転向組議員たちは、無節義とはとんでもない、偽装転向しただけなわけです。

といってもそんなに計画的なものではなく、元来が選挙互助会的な民主党・民進党のぬるま湯に長年漬かってきた彼らにとって、小池流の傲慢で冷酷な水がなじまないていどのことなんでしょうがね。

吉田拓郎の歌ではありませんが、「たどりついたら、ここもどしゃぶり」といったところですか。嗚呼。

いずれにしても「希望」は、選挙後に解体を始めることは必至です。早くも小池氏の政治生命の先が見えてきました。

一場の茶番劇と言ってしまえばそれまでですが、これほどまでに民主主義の根幹である政党政治をあざ笑った所業はないでしょう。

もはやこれにふさわしい言葉はひとつしか思いつきません。

それは「政党詐欺」です。

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[ 2017年10月17日 ]

 

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