米国Connecticut大学医学部のSamantha Frank氏らは、このほど、ポビドンヨード殺菌用薬がわずか15秒で新コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活性化させたと発表した。
研究は、新型コロナウイルスを培養したトレーにポビドン溶液を噴霧し、70%エタノールを噴霧した場合と比較した。
0.5%濃度で15秒間吹き付けたポビドンヨード溶液がSARS-CoV-2を99.99%不活性化させ、70%エタノールよりも抑制効果が高かったことが分かった。
今年6月にも、シンガポールのデューク・シンガポール国立大学(NUS)メディカルスクールとマレーシアのマラヤ大学熱帯感染病研究教育センター(TIDREC)は、ポビドンヨードに新コロナウイルスに対して抗ウイルス効果があるという研究結果を出している。
ポビドンヨードはインフルエンザやSARS(重症急性呼吸器症候群)など別のウイルスに対しても抑制効果があることが分かっている。
うがいも何回もやりすぎると口内の良玉細菌も殺し、逆に健康を悪化させる原因となる。
外出から帰った時に1回するくらいが良いだろう。エアロゾルが心配ならば、0.5%濃度のポビドンヨード溶液で鼻腔内を15秒消毒すれば効果がある。
しかし、こうした慎重に対応する人は、日ごろから,3蜜を避け、マスクをし、うがいもし、手もエタノール消毒を何回もしており、SARS-CoV-2の感染リスクは少なく、ほとんど無駄とも思われる。
ポビドンヨード溶液を新コロナの手の消毒剤としての使用は、何回も使用することから臭いもあり抵抗感がある。元々ケガした場合の消毒剤で赤チンのようなもの。
大阪の吉村知事が8月初めに、ポビドンヨードに新コロナウイルスに効果があると公表し、一斉にドラッグストアの棚からイソジンなどポビドンヨード溶液入りの薬剤やうがい薬が消えた。現在も継続して使用している人はどれほどいるのだろうか。吉村知事一人かもしれない。
今回は米国の医学者たちが実験でその効果を数値で立証したもの。NUS発表の2番煎じ。
ヨード系のマーキュロクロム液剤やヨードチンキには不活性化効果はないのだろうか。ただ、うがい薬ではない。