PCR検査CT値と倒産件数を分析 緊急事態宣言延期でファッション&アパレル業界はどうなる!?
緊急事態宣言が3月27日まで2週間延長されることになった。例えば東京の感染者数は、3月3日での7日間の移動平均は277.9人でかなり収まってきた印象はあるが、なかなか微妙な水準ではある。
現在の状況に関しては、緊急事態宣言による外出自粛の成果だという見解はもちろんあり、五輪開催を絶対実現させたい政府自民党サイドの、あと2週間の延長でコロナ感染者数を1日100人台まで抑え込みたいという気持ちの表れだろう。
しかし春ものの立ち上がりがさらにズレ込んでしまうファッション&アパレル業界としてはいい迷惑である。
「障がい者解雇」の過酷な実態、コロナ禍で深刻化
コロナ不況により、障がい者の解雇が増えている。2020年4~9月の障がい者の解雇数は全国で1213人に上り、19年の同時期に比べ342人、率にしておよそ40%増えている。この状況について企業の障がい者雇用の受け入れ体制の整備や業務創出のコンサルティングを行う「障害者雇用ドットコム」代表松井優子氏はこう語る。
「厚生労働省の『令和2年 障害者雇用状況の集計結果』によると、民間企業に雇用されている障がい者の数は57万8292人(前年比3.2%増)。17年連続で過去最高を更新しました。しかし、この集計は毎年6月1日時点の状況を示しているため、今回のコロナ禍の影響がまだ反映されていない部分もあります。サービス業や工場労働に従事している人たちの場合、2度の緊急事態宣言により就業現場が休業、倒産、閉店などの憂き目に遭い、そのまま職を失うケースも多いです」(松井氏、以下同)