新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ワクチンの確保がますます難しくなっている。
欧州連合(EU)は血栓問題などから来年に使うワクチンリストからヤンセン製(=J&J製)・アストラゼネカ(AZ)製を外すことにした。
日本はアストラゼネカ製ワクチンを1億2000万回分調達する契約ですでに支払っている。
モデルナは13日自社のホームページに2億回分の物量を今年7月までに米国にまず供給すると明らかにした。
モデルナ製は今年1~3月期まで米国に8800万回分のワクチンを供給。同時期に他の先行購入契約を結んだ国などには1400万回分を供給したと明らかにした。
4~6月期には自国以外の物量がどれぐらい供給されるかは不明。モデルナ製ワクチンの生産能力は1ヶ月に5800万回分程度(2月基準)とされている。
アストラ製とヤンセン製の希少な血栓症副作用にモデルナ製ワクチンの需給問題まで悪材料が重なれば、集団免疫の達成に赤信号が灯る。
EUが同じベクター型のアストラ製・ヤンセン製ワクチンを問題のあるワクチンと見なして不信を表わしている。
したがって、一般人への接種が本格的に始まる7-9月期・10-12月期のワクチン調達がカギとなる。接種対象者は3325万人だ。直ちに7-9月期の接種に使われる物量は最近導入が確定したノババックス製1000万名分(2000万回分)だ。
ノババックス製ワクチンの場合、まだ世界のどの国からも使用許可を得ていない。
ノババックス製は蛋白質ワクチンだが、単に蛋白質だけがあるのでなく、免疫増強制が結合しており、第3相臨床治験で3万人を対象にする時は問題がないかもしれないが、300万人、3000万人など接種対象が多くなればアストラ製やヤンセン製のように思いもよらぬ異常反応が発生する可能性があると指摘されている。
以上、
日本もAZ製について今後どうするのか、接種させないか、それとも接種対象者を年齢指定するのだろうか。
スクロール→
日本の購入ワクチン
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米ファイザー製
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1億4,400万回分
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英アストラゼネカ製
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1億2,000万回分
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米モデルナ製
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5,000万回分
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何れも2回接種必要分
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韓国の購入ワクチン
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COVAX
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2,000万回分
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英アストラゼネカ製
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2,000万回分
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米ファイザー
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2,600万回分
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米J&Jヤンセン(1回)
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600万回分
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米モデルナ
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4,000万回分
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米ノババックス
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4,000万回分
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備考
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・武田薬品はモデルナとノババックスの国内臨床と製造を手がけている。
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・SKバイオはAZ製ワクチンとノババックスのワクチンの製造。
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