宮城県では感染者増から病院が逼迫したとして、介護施設で高齢者の感染が生じた場合、病院で診察もせず、介護施設で対応するように要請、その後悪化して重症以上になった場合に限り、病院受け入れをしたという。しかし、4月7日以降は、中等症以上=重症者も介護施設で対応させているという。
そうした新コロナ感染者を抱えた介護施設には、県は、災害医療派遣チーム=DMATの医師や看護師を派遣するなどの対応をしているという。
どれほどの対応ができるのか、そもそも介護施設には医療設備も何もなく病院ではない。看護師が24時間待機しているわけでもない。
そうしたことからか、こうした感染者を抱えた介護施設では、これまでにクラスターが6件発生したという。
厚労省の資料を見る限り、この間、県も医師会も新コロナ用ベッド数を増加させる努力を結果としていない。
今では措置法により、宮城県は、新コロナ感染者を受け入れていない病院に対して、受け入れを要請することができるようになっている。病院側が断れば病院名を公表できる。
宮城県の致死率は2月までは0.69%、全国平均の1.56%より大幅に少なく、医療対応がそれまでしっかりしていたと見られる。
ところが3月から徐々に増え続け、4月からは想定以上に増えパニックに至り、介護施設の感染者の新コロナ治療を、DMATに任せて病院治療を放棄させる体制に変更している。
4月から感染者が急増、2~3週間遅れで死亡者が増加することから、死亡者はまだ増え続ける。
まるで介護施設は姥捨て山のようだ。
単に宮城県の医師会が高齢者の重症者を診たくないだけのようだ。
これまで比較的大きな感染者数が出てこなかった宮城県、旭川市などの医療パニックを学習せず他山の石にし、4月の急増で慌てふためき、病床や重症者用床が100%になっていないのに拒否している。最悪でも中等症以上は病院で見るのが当然だろう。
100歩譲って完全痴呆症の人だったら判別もつかないだろうが、そうでない介護施設の70歳以上の鮮明な高齢者だったら・・・涙が出る。
感染爆発の大阪府では、現在、重症者用ベッドが満杯になっている。そのため、重症者でも軽・中等症用ベッドで診察を続けているという。涙ぐましい。
礼儀を知らない宮城県知事ならば何でもありだろう。
東北大はこうした事態に何しているのだろうか。
スクロール→
宮城県の新コロナベッド使用率
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4月14日時点/厚労省
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確保床
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使用床
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使用率
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新コロナ病床
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345
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209
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60.6%
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重症用
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43
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15
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34.9%
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・厚労省の発表資料で見る限り、新コロナ用病床は2月3日以前からまったく変わっていない。
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宮城県資料/4/23日現在
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受入可能数
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使用床
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使用率
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新コロナ病床
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259
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189
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73.0%
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うち重症用
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17
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仙台医療圏/4/23日現在
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受入可能数
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使用床
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使用率
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新コロナ病床
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161
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138
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85.7%
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うち重症用
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21
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16
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76.2%
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↓県の発表値による
スクロール→
宮城県の感染者の状況
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4月22日現在(23日発表分)
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宮城県
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うち仙台
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累計感染者数
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7,807
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4,981
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入院中
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188
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74
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うち重症
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18
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17
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施設隔離
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227
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123
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自宅隔離
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232
|
148
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調整中
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95
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37
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死亡数
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54
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31
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隔離解除
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7,011
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4,568
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