キュアバックが開発するワクチンは、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチン、および米モデルナ製ワクチンと同様に「メッセンジャーRNA(mRNA)」技術を使うもの。ファイザー製とモデルナ製の有効率が95%前後なのに対し、大きく落ちる。
米FDA(米食品医薬品局のワクチン認定基準は50%以上としている一方、欧EMA(欧州医薬品庁)は認定基準を設けておらず、認定する可能性が高い。ただ、キュアバック製を域内各国の国民が納得して接種するかは別問題。
ファイザーとモデルナはmRNAを加工 キュアバックは加工せず
キュアバックの治験責任者で、チュービンゲン大学付属病院のピーター・クレムスナー氏はロイターに対し、mRNAの容量を低水準に抑えていることが要因だった可能性があると見方を示した。
クレムスナー氏によると、キュアバック製は、ファイザー+ビオンテック製とモデルナ製とは異なり、mRNAを加工しないままワクチンに使用しており、副反応が起きる可能性があるため、容量を増やすことができないとしている。
1回の接種当たりのmRNAの量は、
ファイザー・ビオンテック製が30マイクログラム、
モデルナ製が100マイクログラム
に対し、キュアバック製は12マイクログラム。
と大幅に少ない。
キュアバック製は低用量のワクチン開発を目指しているが、今回の結果で全てのmRNAワクチンが同じでないことが浮き彫りになった。
WH0はワクチン普及促進と政治的に中国のシノファーム製とシノバック製のワクチンを認定しているが、両社から第3相の治験結果の公表はなされておらず、実際、ワクチン外交で大量に接種している国でもチリのようにまったく効果が現れていないくにもある。
一応、WHOはシノバックス製ワクチンの有効性は51%、国営シノファーム社製は78.1%としている。
中国は当初、世界でのワクチン外交により、借金の漬物国にしている国々に対してワクチンを積極的に提供していたが、その政策を突如切り替え、国内最優先とし、すでに9億4,515万回の接種を行っている(6/17日更新分/アワーワールドインデータ)。その間に大規模に生産量を増加させ、6月に入りワクチンの提供量も増加させたものと見られる。
5月中旬から漬物国の感染が拡大したことも、また2回目接種用の提供も行う必要があり、そうした漬物国にもワクチンの増加提供を再開したもようで、感染者が大幅に上昇していたパキスタンやネパールなどは急速に感染者が減少してきている。
ただし、インドも減少してきており、
ワクチン効果なのか、
規制による効果なのか、
季節的な要因なのか
は不明で検証もなされていない。
ただ、インドも含めワクチン効果による減少の接種回数にはまだ大幅に至っていない。
韓国の文大統領はK-防疫の一環で韓国のワクチンハブ構想を唱え、6月15日にはキュアバックのCEOと直接TV会談を行い、「(韓国で)ワクチンを生産させてくれ」と申し入れており、翌日の16日に同社の有効率が公表されたが、どうするのだろうか。韓国で生産されればmRNAの生産ノウハウは取得できようが・・・。
文大統領は訪米の際のワクチン外交により、米モデルナ社も韓国のサムスンバイオに生産委託することを決定した。しかし、そうしたノウハウの問題もあり、原液をサムスンに送り、サムスンバイオは瓶詰・物流作業の委託にとどまっている。
以上、キュアバックについてはロイター参照
スクロール→
SARS-CoV2 ワクチン
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開発会社
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型
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有効率
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WHO
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米ファイザー/独ビオンテック
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mRNA型
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96.0%
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承認
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米モデルナ
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mRNA型
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94.5%
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承認
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英アストラゼネカ
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ベクター型
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70.0%
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承認
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米J&J・ヤンセン(1回型)
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ベクター型
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66.0%
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承認
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露ガマレア
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ベクター型
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接種中不明
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中シノバック
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不活性化型
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51.0%
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承認
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中シノファーム
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不活性化型
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78.1%
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承認
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印コビシールド
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AZ製同
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70.0%
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承認
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(インド血清研究所)
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中シノファーム
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不明
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72.5%
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追、米承認7月頃予想
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米ノババックス
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組換蛋白質
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90.4%
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↓欧EMA管轄
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独キュアバック
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mRNA型
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47.0%
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開発中の日本勢ワクチン(ワクチン後進国)
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アンジェス
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DNA型
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結果次第で2022年中に投入見込み
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KMバイオロジクス
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不活性化型
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塩野義
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組換蛋白質
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第一三共
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RNA型
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IDファーマ
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ベクター型
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