英国で確認されている「AY.4.2=デルタプラス」がロシアで感染を拡大させているとロシア政府当局の上級研究員カミル・カフィゾフ氏が21日発表した。
デルタ株よりも感染力が強いとみられる新型コロナウイルス変異株「AY.4.2」の感染がロシアで複数確認され、感染力はデルタ株を10%程度上回っている可能性があり、最終的にデルタ株に取って代わるかもしれないが、時間がかかる公算が大きいと指摘している。「ワクチンは新たな変異株にも十分効果がある」としている。
ロシアで20日に確認された新型コロナ関連の1日での死者数は1,028人と過去最高を更新している。
新規感染者数は3万4073人。より強力な変異株が流行すれば、感染者が一段と増える恐れがある。
ロシアは政治不信からワクチン接種が進んでいない。長期政権のプーチン大統領の超ワンマン体制の影響は国民のワクチン接種にまで及んでいる。
ロシアの感染状況は、6月からのデルタ株の猛攻に死亡者数が急増。これはワクチン接種が進まず、8月・9月感染者数が減少したにもかかわらず死亡者数は減らず、10月に入り再び感染者が急増、比例して死亡者数も急増している。それまでの変異株よりデルタ株の重症化率が高いことを証明しているといえる。さらに10月の感染者急増・死亡者数増はデルタ変異株のデルタプラス株の可能性もある。