米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は19日、「アストラゼネカ製やJ&Jヤンセン製のワクチンと、中国やロシアのワクチンなどはオミクロン株感染を防げないという予備研究が増えている」、「今のところはファイザー製かモデルナ製、それもブースター接種まで終えなければオミクロン株を防げないだろう」と報じた。
日本でも一部接種しているアストラゼネカ製ワクチンがオミクロン株に弱いという研究結果は、英国で初めて発表された。
英保健安全保障庁(UKHSA)が「アストラゼネカ製ワクチンは2回目接種から25週(約6ヶ月)以上経過すると、オミクロン株を防ぐ確率が10%以下に下がる」と明らかにした。これは未接種とあまり変わらない数字。ファイザー製は2回目接種から25週過ぎても予防効果が約40%維持しているという。
25週でもデルタ株の場合の予防効果はアストラゼネカ製で40%、ファイザーで60%を維持しているという(発表機関で有効率は異なる)。
ただし、初期接種がファイザー製でもアストラゼネカ製でも、ブースター接種がファイザー製ならば予防効果は再び70~75%に上昇する。
英紙ガーディアンはこのような研究結果について、「不確実性があるかもしれない」、「英国はアストラゼネカ製を初期高齢者や基礎疾患者に集中的に接種したが、彼らが新型コロナに感染しやすかったため、こうした結果が出ている」と説明している。
最近、米ワシントン大学と南アフリカのウィットウォーターズランド大学の研究チームがそれぞれ行った予備研究では、1回完了型のJ&Jヤンセンの1回目ワクチンの場合、オミクロン株に対抗する抗体が形成されないことが分かったという。
ただし、これとは別に米ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などが共同で行った仮想免疫反応実験では、ファイザー製・モデルナ製・J&Jヤンセン製の初期接種は、オミクロン株に対抗する抗体がなかったり低かったりしたが、ブースター接種をすると強力な抗体反応が形成された。J&Jヤンセン製の場合でも、追加でmRNAブースター接種をすると予防効果が上がったという。
以上、
日本ではすでにオミクロン株に対して、ワクチン接種未完了者2800万人のほか、有効期間の問題から6月までに接種した人だけでも1000万人(6割)、ワクチンの有効率を90%だとしても10%は800万人((98百万件-10百万件)×10%)に相当、合計4600万人以上がオミクロン株に感染するリスクにさらされている計算となる。ワクチンを両手に抱え呑気な厚労省。
スクロール→
日本のワクチン接種完了者数の月別推移
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2/16接種開始
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各月末 累計数
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月接種数
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12月
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3月
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125,580
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0.1%
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125,580
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9ヶ月経過
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4月
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1,040,000
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0.8%
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914,420
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8ヶ月経過
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5月
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4,010,000
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3.2%
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2,970,000
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7ヶ月経過
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6月
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17,740,000
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14.0%
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13,730,000
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6ヶ月経過
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7月
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37,840,000
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29.9%
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20,100,000
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5ヶ月経過
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8月
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58,510,000
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46.2%
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20,670,000
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4ヶ月経過
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9月
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75,700,000
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59.8%
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17,190,000
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3ヶ月経過
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10月
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91,229,398
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72.0%
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15,529,398
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2ヶ月経過
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11月
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97,450,000
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77.3%
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6,220,602
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1ヶ月経過
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12/21公表分
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98,362,579
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77.7%
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912,579
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0ヶ月経過
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人口
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126,650,000
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首相官邸&Our World in Dataより作成
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・人口は281万人の外国人含む今年1月1日現在の総務省発表値
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接種未完了者数
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28,287,421
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追加接種
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12月21日現在
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245,993
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0.2%
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医療・介護関係者等
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7,300,000
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最優先
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65歳以上高齢者
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32,300,000
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優先
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以上除く一般
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87,050,000
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合 計
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126,650,000
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