デルタ株とオミクロン株の合体変異株デルタクロンの出現をキプロス大学の生命科学の教授が9日、発表した。
特定した症例が「1回の組み換え事象の結果ではなく、原型のウイルス株にこれらの変異を獲得させる進化的圧力を示すものだ」と説明し、入院しなかった患者より入院患者の方がデルタクロンの感染率が高く、そのためコンタミネーション説(=混入説)は否定されると指摘した。
さらにサンプルは複数の国でゲノム解析され、グローバルデータベースに登録されたイスラエルからの少なくとも一つのシーケンス(塩基配列)がデルタクロンの遺伝的特徴を示しており、「これらの所見は、デルタクロンが技術的ミスの結果だという文書化されていない意見を否定する」と反論した。
英バーミンガム大学の微生物ゲノム学の教授は、デルタ株とオミクロン株の混合型は全く意外ではなかろうが、キプロスからの発見は、ウイルスゲノムのシーケンス決定プロセスで発生した「テクニカルアーチファクト」(技術的原因による不自然な結果)の可能性の方が高いとの見解を示した。
以上、ブルームバーグ等