神戸大学の森康子教授らの研究グループは、昨年11月から12月までに1000人を対象に、オミクロン株の感染予防に効果のある「中和抗体」の有無を調べた。
その結果、中和抗体はおよそ36%の人にしか確認されず、ワクチンの2回接種では効果が限定的だとみられるという。
一方、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種で、変異株「オミクロン株」を不活化する中和抗体量が増えることが確認されたと発表した。
同株に対する3回目追加接種の効果を示す研究発表は国内初。
昨年12月上旬に米ファイザー製ワクチンの3回目接種を受けた神戸大の20~60代の医師65人を1月に調査した。
2回目接種の半年後に5%だったオミクロン株に対する中和抗体の保有率が、3回目接種の2週間~1ヶ月後には100%に上り、抗体量を示す数値も3回目の追加接種によって平均で64倍増えたという。
森康子教授は、「3回目の追加接種することが、オミクロン株に対する中和抗体量をこれだけ上げるので非常に有効。早くワクチンを追加接種することがオミクロン株の流行をおさえる一番の鍵になるのではないかと思います」と述べている。
以上、