アイコン 2月の倒産件数 過去10年で最多 新コロナ息切れ目立つ +注文住宅着工戸数

Posted:[ 2024年3月 9日 ]

企業調査の帝國データバンクなどによる2月の倒産件数や内容ほかは、、

1、<倒産発生件数>
2月の 倒産件数は 前年同月比27.9%増の734件(前年同月は574件)と、22ヶ月連続で前年同月を上回った。
前年同月より160件多く、2月としては過去10 年で最多となった。
年度で見ても、2023年年4月~24年2月の累計件数は8,011件と、2022年度の6,799件を17.8%、件数にして1,212件上回っている。

2、<負債総額>
負債総額は1361億円で、前年同月の1005億万円を35.4%上回り、3ヶ月連続で前年同月を上回っている。2月としては4年連続して前年同月を上回っている。

3、<業種別(1)>
業種別にみると、7業種中5業種で前年同月を上回った。
増加率でみると、
「製造業」が前年同月49件から今年2月は88件と79.6%増と急増している。
製造業は12ヶ月連続して前年同月を上回り過去最長に並んだ。
「製造業」では、「出版・印刷・同関連産業」が同5件から10件と2倍に増加している。

 



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4、<業暦別>
「新興企業」が219件で、24ヶ月連続で前年同月を上回った。
最近は地方の業暦100年以上の企業の破綻が増加している。

5、<地域別>
地域別にみると、9地域中8地域で前年同月を上回った。
「東北」は前年同月の34件から59件と73.5%も増加し、増加率は4ヶ月連続して50%を超えている。
23年4月~24年2月の累計では、47都道府県中39都道府県が22年度より倒産件数が増えている。

6、<破綻原因>
「人手不足倒産」は 16件発生し、7ヶ月連続で前年同月を上回った。
「後継者難倒産」は54件発生し、2ヶ月ぶりに前年同月を上回った。
「物価高(インフレ)倒産」は 71件発生し、高止まりの水準が続いている。

倒産で目立つのは、
<業種別(2)>
新コロナ期に特別融資や補助金を受け長らえた中小企業がその返済期に入り、資金繰り多忙で破綻、これは2023年からウィズコロナ策に転じたものの、売上回復が岸田政権の超円安政策による物価高で遅れていることにある。

<運送業>
超円安政策が2年も続き、燃料費の国際価格は落ち着いてきたものの、日本は高止まりして貨物運送会社の破綻が際立っている。

<アパレル>
アバレルの卸・小売業の破綻も多くなっている。これはいまや服飾は海外から輸入や海外に生産委託しており、超円安で海外からの調達コストが上昇、一方、物価高でウィズコロナ策でも売上高は回復せず、仕入原価の高騰に価格転嫁もできず採算性悪化、破綻する卸・小売店が新コロナ融資の返済期に入り急増している。

<建築業>下記表参照
 また、建築業なかでも戸建建築業者の破綻が多くなっている。これは長期不況により地域の注文住宅の着工戸数が大幅に減っており、一方で大手の進出・宣伝公告の営業力に押され、受注減が続き、破綻する企業が全国で増加している。
 建築は経済波及効果が大きく、中でも住宅新築は一番大きいが、内需策は2014年から票稼ぎの国土強靭化土木政策(2025年度から巨額の第3次5ヶ年計画が策定される。地方に予算を配布し本省予算では見えなくしている)に万策を費やし続け銭もない。
 今年は能登半島地震の復興の住宅着工で増加するだろうが、能登半島など被災地に限られた地域に集中し、ほかは対策もなく減少し続けることになる。

<印刷>
 時代の流れの印刷業の衰退、新コロナ融資の返済期に入り、全国で破綻が増加している。

↓減り続ける住宅着工戸数
注文住宅は持家の戸建住宅をさす


スクロール→

建築着工推移/国交省

 

総着工数

前年比

注文住宅

前年比

イベント

2001

1,173,858

-4.6%

386,814

-14.3%

小泉愚旋風

2002

1,151,016

-1.9%

367,974

-4.9%

2003

1,160,083

0.8%

372,652

1.3%

 

2004

1,189,049

2.5%

369,852

-0.8%

 

2005

1,236,175

4.0%

353,267

-4.5%

 

2006

1,290,391

4.4%

358,519

1.5%

 

2007

1,060,741

-17.8%

314,865

-12.2%

リーマンショック

2008

1,093,519

3.1%

318,511

1.2%

2009

788,410

-27.9%

284,631

-10.6%

2010

813,126

3.1%

305,221

7.2%

 

2011

834,117

2.6%

305,626

0.1%

 

2012

882,797

5.8%

311,589

2.0%

 

2013

980,025

11.0%

354,772

13.9%

 

2014

892,261

-9.0%

285,270

-19.6%

消費税増税

2015

909,299

1.9%

283,366

-0.7%

 

2016

967,237

6.4%

292,287

3.1%

 

2017

964,641

-0.3%

284,283

-2.7%

 

2018

942,370

-2.3%

283,235

-0.4%

 

2019

905,123

-4.0%

288,738

1.9%

消費税増税

2020

815,340

-9.9%

261,088

-9.6%

疫病新コロナ

2021

856,484

5.0%

285,575

9.4%

2022

859,529

0.4%

253,287

-11.3%

2023

819,623

-4.6%

224,352

-11.4%

 

01年比

-30.2%

 

-42.0%

 

 

01年比で注文住宅は▲42%減だがほかは▲24%減。

 

2023年の注文住宅、全国で全滅(=前年比減)


スクロール→

2023年の新築着工戸数/国交省版

 

総着工戸数

注文住宅着工数

 

 

前年比

 

前年比

北海道

28,736

-3.6

8,293

-13.8

青森

4,655

-11.5

2,655

-13.2

岩手

6,744

2.4

2,774

-12.5

宮城

16,079

-8.7

3,849

-12.4

秋田

3,449

-19.6

1,901

-18.4

山形

4,598

1.6

2,399

-0.7

福島

8,444

-9.5

4,089

-11.3

茨城

16,345

-10.7

7,451

-10.0

栃木

10,090

-6.4

5,176

-6.6

群馬

10,061

-9.6

4,994

-8.2

埼玉

53,228

2.1

12,615

-13.6

千葉

44,540

-6.8

10,224

-14.5

東京

128,330

-4.5

13,282

-13.1

神奈川

67,739

0.9

11,492

-13.5

新潟

8,452

-15.6

4,820

-16.0

富山

5,034

-8.1

2,520

-11.8

石川

5,401

-12.3

2,785

-10.2

福井

4,149

-14.2

2,014

-12.1

山梨

3,969

-15.0

2,448

-13.3

長野

11,029

-9.0

6,046

-9.0

岐阜

9,550

-12.7

4,868

-12.0

静岡

19,415

-1.8

8,956

-10.0

愛知

54,685

-7.7

15,522

-9.9

三重

9,224

-6.9

4,381

-8.4

滋賀

9,166

-14.0

3,835

-10.2

京都

14,765

-4.2

3,673

-11.3

大阪

69,264

-0.5

9,562

-5.8

兵庫

30,134

-3.0

7,844

-10.8

奈良

5,520

-10.3

2,326

-10.2

和歌山

3,958

-16.8

2,039

-21.0

鳥取

2,412

-8.6

1,275

-16.9

島根

3,173

-6.4

1,397

-15.0

岡山

10,292

-22.0

4,139

-21.2

広島

17,515

-2.5

4,236

-8.9

山口

6,465

-4.5

2,842

-9.8

徳島

3,108

14.3

1,675

-5.6

香川

5,279

1.6

2,365

-7.7

愛媛

6,234

-8.9

3,022

-7.2

高知

2,407

-16.5

1,246

-14.5

福岡

37,752

-8.9

8,089

-7.7

佐賀

5,382

6.6

1,959

-7.3

長崎

7,789

17.2

2,312

-13.4

熊本

13,619

6.2

4,190

-14.1

大分

6,184

-11.8

2,302

-6.9

宮崎

5,929

-2.5

2,322

-15.1

鹿児島

9,147

-6.2

3,664

-10.3

沖縄

10,183

10.9

2,484

-11.9

合 計

819,623

-4.6

224,352

-11.4

・注文住宅には戸建分譲住宅は入らない。黄2桁減

 

 


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