――JA依存と漁協の不透明性、一次産業の再生には構造改革が不可欠
物価高や人口減に苦しむ地方で、農業関連の倒産がじわじわと増加している。かつては「生活の柱」として地域経済を支えた農業・漁業だが、いまや経営的な自立を果たせないまま、制度のしがらみに絡め取られて沈んでいく――そんな光景が各地で現実となりつつある。
構造的問題のひとつが、JA(農業協同組合)と漁協(漁業協同組合)のあり方だ。特にJAに関しては、資材供給から出荷、金融、保険、年金までを掌握するその全能的構造が「農家のため」ではなく「組織維持のため」に機能しているという批判が根強い。
農家の倒産が増える一方で、JA本体の収益は安定している――そんな皮肉な構図が、業界内でささやかれて久しい。農業従事者の減少が止まらず、法人化も進まぬなか、販路も価格もJAを通じてしか動かないという仕組みが、若手の新規参入を阻んでいる。
こうした組合支配構造は、漁業の現場にも共通している。特に漁協を取り巻く環境では、不透明な利権と補助金の温床となる中で、反社会的勢力の介在が長年問題となってきた。
"全能組合"の終焉ーJAと漁協が支配する農水ビジネスの限界