
市場が示した「デフレ完全脱却」と強気相場の正体
2026年の大発会で日経平均株価が5万1000円台という歴史的高値でスタートした。年初からの急騰は、日本経済がデフレ局面を完全に抜け、インフレと成長が同時進行する新局面に入ったとの市場認識を象徴している。
けん引役は「半導体・AIの第2ステージ」
相場を押し上げた最大の要因は半導体関連株だ。AI需要が研究・投資段階から実用・応用段階へ移る中、製造装置や素材で強みを持つ東京エレクトロン、アドバンテスト、信越化学工業などが海外投資家の再評価を受けている。円安基調も、輸出比率の高いハイテク株の業績期待を押し上げた。
地政学リスクを「無視」する市場
米国によるベネズエラ情勢の緊迫化にもかかわらず、株式市場は動じていない。背景には、米国がエネルギー純輸出国としての地位を確立し、原油供給不安が即座に米経済を揺るがさないとの見方がある。「遠くの戦争は買い」という楽観論が、相場を下支えしている面も否定できない。
5万円時代が生む投資家心理
節目の5万円をあっさり突破したことで、投資家心理は一段と強気に傾いた。新NISAによる個人の継続的な資金流入に加え、「日本株はなお割安」とみる海外勢の再参入が、FOMO(乗り遅れ不安)を加速させている。
死角は「原油」と急騰の反動
もっとも、楽観一色ではない。ベネズエラ情勢が長期化し原油価格が上昇すれば、インフレ再燃と金利上昇がハイテク株の重しになる恐れがある。また急ピッチな上昇の反動で、短期的な利益確定売りが出る可能性も高い。
総括
2026年の大発会は、地政学リスクより成長期待が勝った象徴的な一日となった。ただし、市場がリスクを軽視している局面ほど調整は急になりやすい。5万1000円台を維持できるかが、日本株の真の強さを測る試金石となりそうだ。