アイコン ヴァンス副大統領の野望と危うさ イラン戦争の行方

Posted:[ 2026年4月13日 ]

米とイランが4月7日2週間の停戦となった。しかし、停戦交渉もあまりにも両国の停戦条件が食い違い、最初の米イランによる直接交渉も暗礁に乗り上げている。

イランを攻撃しまくっていたイスラエルの圧倒的機数の空軍部隊は、イラン停戦でレバノンに向けられ、ベイルートが過去最大の空爆を受け住宅街など見境なしに攻撃され、2百数十名が亡くなる事態に、欧州各国からもイスラエルに批判的な発言が相次いだ。

(イスラエルはヒズボラ殲滅のため昨年からレバノン南部に侵攻、その際、地域の住民に対し中部へ移動するよう警告していた。ユダはガザと全く同じで、ガザでは南へ行け、北へ行けと住民に命じ、そのたびに住宅も含め破壊し尽し、現在は破壊され廃墟になった建物だけが残され住民が入り込み居住している)

ボタンの掛け違いの停戦合意、
仲介のパキスタンもレバノンも停戦と米国に伝えていたものの、都合の良いところしかとらないトランプは無視、ネタニヤフは、レバノンの停戦は関係ないと発言し攻撃続行、トランプは放置した。

ネタニヤフはレバノンのヒズボラを一掃すべく、すべて破壊し尽したガザ化をレバノンに持ち込み、南部への侵攻に加え、レバノン中部に位置するベイルートへの無差別攻撃を行った。

 



スポンサーリンク

欧州などからの批判が高まり、やっとトランプはレバノン攻撃を縮小するようにイスラエルへ要請した。その後、イスラエルとレバノンは停戦の協議に入ったとも報道されている。

ネタニヤフのヒステリー度はイランからの攻撃により各地で被害が続出、イランに対してヒステリー空爆が続き、要人爆殺、原発攻撃、海底ガス田の天然ガス生産施設(南パース)を破壊したりするなどエスカレートし続けていた。
ただ、こうした攻撃はすべてトランプの承認のもとに行われている。
こうした中、レバノンのヒズボラがイランの報復戦に参画してロケット弾を大量にイスラエルへ撃ち込み、これまでヒズボラ拠点を空爆も含め破壊し続けてきたイスラエルは怒り狂い、4月8日のベイルート大空襲となった。

ネタニヤフ軍は2024年からレバノン南部へ侵攻していたものの橋頭堡的な陣地構成であった。
しかし、2月28日のトランプネタニヤフ軍のイラン奇襲攻撃、イランの報復攻撃に呼応してレバノンのヒズボラが、ロケット弾でイスラエル北部を攻撃、被害も出て、イスラエルは攻撃を激化させていた。

イランにしてみれば、ビズボラはレバノンの停戦は同時にするのが当然だった。

<イランの大統領は穏健派>
イランの最高指導者はシーア派の最高指導者が絶対君主、
現在の大統領はシーア派原理主義の革命防衛隊と関係ない穏健派の外科医のペゼシュキアン氏。
イラン戦争下では革命防衛隊の保守派が勢いを増し、大統領の発言はなかなか報道もされなくなっているが、選挙で勝利した大統領であり、シーア派の穏健派を代表する存在でもある。
(トランプは最高指導者を廃し、ペゼシュキアン大統領をイランを代表する人物に仕立てようとしている。)

<1月のイランの春>
CIAモサド部隊は1月に春の風を吹かせたものの、革命防衛隊が巻き返し、デモの主導者や反乱組織の3万人余りを大量虐殺して、武力で鎮圧した。

CIAモサドは、イランに元々ある少数のイラン反政府組織やクルド人組織に武器を供与、1月の春の風によりほとんど内戦状態になることを想定していた。

しかし、クルド人は元締めの組織が動かず、ごく一部の対イラン強硬派のクルド人組織が動いたようだが、武器の多くはクルド人や反政府組織にはほとんど渡らなかった。

モサドのネタニヤフは、イランのテッペンを取ったらそうしたクルド人や反政府組織が動きイラン政府はひっくりかえると計算し、トランプ軍を引き込み2月28日の攻撃となっていた。

しかし、テッペンとともに革命防衛隊の総司令官や国防大臣らも当時に爆殺し、イラン政府や革命防衛隊に危機バネが作用し、報復に出て、中東に展開する20ヶ所余りの米軍関係施設への直接攻撃のほか、そうした施設や基地を置いている湾岸諸国、中東の国々に対して攻撃、湾岸諸国の原油や天然ガスの生産施設への攻撃、想定外のホルムズ海峡も封鎖される事態に至った。

トランプは予想外の展開にヒステリー度数を高め続け、最後は4月7日、水爆投下を連想される「一夜にして(イラン)文明を消滅させるぞ」と最後通牒を行った。

当然、トランプにとってはすべてが想定外であった。ただ、ネタニヤアの目的はイランを破壊することがすべてであり、政権転覆などネタニヤフには関係なく、破壊・壊滅・殲滅あるのみで、米国の目的となっていた。

ネタニヤフ軍は報復に出たイランに対して好機到来とばかりに、所有する350機の戦闘機をフル動員して、爆撃やミサイル攻撃を続け、さらにピンポイントに政界関係者や革命防衛隊関係者を爆撃殺害し続けた。

イラン側も12万の革命防衛隊や革命防衛隊の高齢退任者などで組織された100万ともされる民兵組織が主導権を持ち、報復攻撃、ここにイラン軍、特に40万人の陸軍の存在は影を潜めたまま、革命防衛隊の指揮下になっている可能性もある。
ただ、イラン国民は大統領に穏健派を選択しており、シーア派保守派が政権を強奪すれば、イラン戦争が落ち着けば、一時的な保守の革命防衛軍の政治が流動的になってくる可能性がある。

イランとは、
イスラム教シーア派(十二イマーム派)が90%の人口約9千万人の国、
民族はペルシャ人が51%、北方域に分布するアゼルバイジャン人が25%、北西域のクルド人が7%、その他民族が17%。

イランのパフラヴィー王朝下の1951年に首相になったモサッデクが、英米の原油施設の国有化を進めようとしたが、英米の諜報機関(M16+CIA)が支援したクーデターにより1953年に倒され、以降、米国の傀儡政権となったパフラヴィー王朝が全権を握り、国有化し失敗した。

しかし、1979年にホメイニ宗教指導者らがパフラヴィー王朝を倒し、イラン・イスラム共和国を樹立させた。
その過程で米特殊部隊により米大使館員の救出作戦などが敢行された。
当時から米国とイランとは因縁の対決関係にあり、核などはイスラエルにより付け足しされたものともいえ、米国でイスラエルと関係が深い共和党政権になるたびに対立を深めてきた。

敬虔なユダの娘婿を抱えるトランプになり、対決は激しくなり、今年2月28日のイランに対する奇襲攻撃によりテッペンから司令官、国防大臣に至るまで大量爆殺となった。

米国とイスラエルは昨年6月、イランと12日間戦争を繰り広げたが、圧倒的空軍力で圧倒し、イスラエルが一番嫌う核施設などを破壊し尽した。
その後も、モサドやCIAはイラン国内に張り巡らしたスパイ網を利用し、諜報活動のほか、イラン国内の反政府組織などへ武器も大量に提供(何処に消えたのか不明)し、今年1月のイランの春をイラン全土で演出した。
しかし、そうした武器は使用されず、クルド人組織も母体となる組織は全く感知していないと、武器の受領を全面否定している。

<イラン内部深くイスラエルモサドにより構築されたスパイ網>
昨年の12日間戦争後、イラン国内では革命防衛隊が、内部や外部に張り巡らされたイスラエルのモサドなどにより構築されたスパイ網を徹底的に洗い出し処刑していた。それでも、今年1月のイラン暴動は、そうしたスパイ網が影の主体となり発生させた。ネタニヤフがトランプにあと一押しすれば、イラン政権は崩壊すると諭し、2月28日のイランへの奇襲攻撃に至った。テッペン・№2、№4・№5・№6を爆殺したものの、政権はひっくり返らなかった。

<イランの春の風を吹き込む>
その後は、トランプとネタニヤフの感情任せの行き当たりばったりのイラン戦争となっている。
世界一の軍事大国のトランプ合衆国が、イランに対して核以外の兵器を全部使用し、やりたい放題にしており、トランプ国はトランプ党が支配した議会であり、トランプの感情次第では水爆投下も現実なものとなる。

1月のイラン暴動では、革命防衛隊や民兵組織が鎮圧に乗り出し、全国で暴動や官庁襲撃を行った者など3万人前後を殺害、現在も暴動を主導した関係者の拘束・処刑が続いている。

イスラム教のシーア派が国教、宗主が最高指導者、その配下に革命防衛隊という直属の12万人の兵がおり、行政面を大統領が担っている。しかし、限界もある。
イラン陸軍は40万人だが革命防衛隊と異なり、政治政権者により左右される。

革命防衛隊の権力が強くなれば、国民への宗教的締め付けが強くなり、反発する国民により選挙では、大統領が革命防衛隊とは関係ない穏健派を選択するというバランス感覚をイラン国民は持っている。

そうしたところに波風を立て、イラン体制そのものを崩壊させようとしたのが、ユダのイスラエルであり、ユダのネタニヤフが利用したマードック(FOXメディア王)に乗せられたのがトランプであった。

それがイランの春である1月のイラン全土でのデモと暴動であった。CIAとモサドはイランの反政府勢力に対して、蜂起用に武器も渡したとされているが、反政府の代表格であるクルド人の本流は、イラクもイラン側も感知していないとしており、クルド人のなかの対イラン強硬派に対して提供しているものとみられる。

<トランプ政権はイスラエル・ネタニヤフの傀儡政権>
メディア王のFOXマードックは国防長官に子飼のヘグセスを送り込んでおり、トランプに対してヘグセスが「イラン攻撃を最初に唱え、熱心に攻撃を唱え続けた」というのはトランプの証言でもあった。

こうしたホワイトハウスの機密会合で、ヘグセスとその言動に傾倒したトランプに対して、ヴァンスは国内経済対策を最優先させるべきだとした、しかし、トランプがイラン攻撃を決定したことから、それ以上は意見せず、自らは「刑務所に行きたくない」と意味深な小言を述べ、奇襲攻撃では短期戦を承認、その後の長期戦ではイラン戦に対して深くを語らなくなっていた。

<ヴァンスに力なし>
それは2028年の大統領選の第1候補がヴァンスという現実問題からきている。
現在でも共和党では連邦上下議会でも共和党のトランプ派が97%以上を占め、自らが立つMAGA(新保守の集合体)でもグリーン元下院議員などイラン戦争に反対する組織もあるが、全体ではトランプ派が牛耳っている。
トランプもイランとの交渉役にしたヴァンスを自らへの忠誠の試金石にしてしまった。

そうしたヴァンスはトランプに抗らえず、自らの政治に対する考えと異なっても容認するしかない力関係にある。

<トランプの交渉役はヴァンスとユダヤ人2人>
ヴァンスが米側の停戦協議の交渉役のトップとなってしまった。
ユダの監視役としてトランプの娘婿のクシュナー(ユダヤ人/敬虔なユダヤ教徒/イラン戦争強硬派)と、生粋の不動産屋であるウィットコフ(ユダヤ人、旧世界一だったビルの所有の不動産会社のオーナー)を中東特使として参加させており、ヴァンスに対する監視役として機能させている。

このまま停戦を1年以上延期させなければ、ヴァンスは28年の大統領選に勝てない可能性も高い。

トランプ支持率の岩盤が41%、現在岩盤が崩れ底抜け状態36%まで落ちている。
自らのカラーを打ち出さない限りヴァンスの勝ち目もなくなってくる。

かつてハリス米副大統領は大統領選にバイデンに変わって急遽出馬、不人気なバイデン政治を継承すると表明し、自らのカラーを打ち出しもせず、押し殺したことから、新鮮味もなくなり勢いも終盤急減速、雪崩現象でトランプの圧勝となった。
 
ヴァンスにしても、大統領のトランプは、ポピュリズムの扇動・洗脳・先導するヒトラーに次ぐポピュリストであり、世界一の軍事力を背景に外交を弄ぶトランプ、けっして真似できるものではない。

ヴァンスは、トランプの支援を受け続け、自らのカラーをどこまで国民に訴え、受け入れられるかに大統領への道はかかっている。現実は弱点だらけのヴァンスだ。

虎視眈々と次期を狙うルビオ(国務長官)、次はキューバだと勢いづいたトランプとキューバ人のルビオだが、イラン戦争の不人気ぶりにルビオの芽はなくなりつつある。

ヴァンスは自らの国内最優先主義というスタンスを表に出せば、トランプと対立し、主張しなければ、共和党やMAGA内の反対派の支持は取り付けられないという危うい立場にある。

トランプの支持率
米国では国民の党派支持率が民主・共和でほぼ互角、共和党支持者の7割以上がトランプ支持、ただ、イラン戦争では国民の6割前後が反対、戦争支持派は3割に過ぎず、MAGA内の反対派は共和党のなかで最大10%に相当している(トランプの岩盤支持率41%が底割れし36%に至った原因はMAGA内の戦争反対派が子女しなかったためとみられることによる)。

トランプ派の巻き返し
ただ、4月7日にあったジョージア州の連邦下院議員の補欠選挙、MAGA内で、戦争反対派かつエプスタイン問題でトランプを追及してきたグリーン議員(それまで熱狂的なトランプ支持派)がトランプや議会内のトランプ派と対立し辞職したことよる補欠選挙であったが、MAGA内のトランプ派が当選、物価高・イラン戦争反対という民主党に有利な逝去であるにもかかわらず、トランプ派が勝利し、トランプは勢いを取り戻した格好となった。

こうしたことを受けてか、再びイランに対して強硬な「イラン文明を一夜にして殲滅する」(水爆投下が想定される)と述べ、米国内でも憲法25条(大統領の職務権限停止)の議論が活発となってきている。

11日の米イラン交渉は決裂
ただ、まだ停戦期間中であり、交渉は継続される。

トランプは1回目の直接交渉が決裂したことを受け、12日にホルムズ海峡を逆封鎖した(イランは停戦合意違反だと主張)。
それどころかこれまで通行料を支払い通航した船舶に対して、強制捜査し、制裁すると発表した(商船三井のタンカー類なども対象となる)。

まだ停戦中であるにもかかわらず、トランプはイランに圧力を加えるべく、ホルムズ海峡に軍艦を通過させたという。イラン側は、警告し、艦船は途中で引き返したと報じており、どちらが正解かわからないまでも、米軍艦がホルムズ海峡に入ったことだけは間違いない。
最終的に停戦交渉が決裂した場合、米側が軍艦を海峡通航強行すれば、攻撃されることは必至、攻撃され直撃談を受ければ、数十・数百人単位で米海軍兵士が死亡することになり、単純にヒステリックになるトランプにより、イランへの水爆投下も現実なものとなる。

交渉はあくまでトランプの代理人としての交渉専任者。
トランプとイランの主張は水と油の関係ほどの隔たりがあり、界面活性剤の役割をこなすことは不可能。

トランプ合衆国
①トランプ合衆国は、今やイスラエルユダ・ネタニヤフ・ユダヤ原理主義の傀儡政権。
②トランプの選挙基盤は共和党内の純トランプ派、
ユダヤ教原理主義派と近い福音派(米/信者7千万人)、
MAGA内主流のトランプ派
となっており、
ユダヤ資金(ロックフェラー=シェブロン等)を選挙資金の柱にし、ユダヤと友好関係にある福音派を組み込むことで政権を運営している。

トランプに近いFOXのマードックを、ネタニヤフらユダヤ原理主義派が利用し、政治的影響力を最大化させた今回のイラン戦争。

トランプ1政権でも福音派(本来ペンス元副大統領の地盤)に急接近、福音派こそがユダヤ教原理主義と結託した関係にあり、トランプはこうした福音派からの圧力もあり続けた。

イランとの停戦後、イスラエルによるレバノン攻撃の継続やこれまでのイランのトップクラスの要人たちの爆発は、事前にトランプの承認を得ており、トランプネタニヤフ軍は一心同体でもあり、8日のベイルート大空襲もトランプの承認を得ての軍事行動。一方、交渉仲介役のパキスタンはイラン停戦にレバノン休戦も入っているとしており、トランプは軍事力を背景に停戦中でもやりたい放題のようだ。

仏マクロンが、SNSを多用し発信し続けるトランプに対して「1日くらい黙っとけ」とけん制したことも注意に値するが、現在、トランプは政治家として、対立するイランをどうしようとしているか皆目見当もつかなくなってきている。「一夜にして殲滅」させるのだろう。

暴君トランプとして歴史に残る人物。
一方で13歳少女売春容疑問題も抱えるトランプ、これもイラン壊滅作戦が奏功しエプスタイン問題を乗り越えさせたようだが、
13歳性虐待容疑の大統領として歴史に残ることだろう。
イラン戦争、超短期決戦のはずが長期化し、時間の経過とともに苛立ちが頂点に達し、暴君トランプの言動は際限なくイラン破壊へ動いているようだ。
・・・
なるようにしかならない。
以上、

 

 


スポンサーリンク

HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

 




スポンサーリンク

スポンサーリンク