アイコン 【地域経済】福岡県で閉店相次ぐ 老舗書店や人気飲食店、商業施設テナントも営業終了

Posted:[ 2026年7月28日 ]

福岡県内で2026年夏、書店や飲食店、アミューズメント施設、商業施設の専門店など、幅広い業態で閉店が相次いでいる。福岡市中心部では長年親しまれた店舗が営業を終え、筑豊、筑後、北九州でも地域住民に身近な店舗の閉店が確認された。

本記事では、移転や改装に伴う一時休業を原則として除き、2026年7月28日までに公式サイトや店舗の公式SNS、地域メディアなどで確認できた閉店情報をまとめた。

 

福岡市では有名店や大型書店が相次ぎ閉店

福岡市中央区西中洲の水上公園内で営業していたオールデイダイニング「bills福岡」は、6月15日をもって閉店した。2016年7月の開業から約10年間、朝食やパンケーキを提供する飲食店として営業してきた。閉店理由については詳しく公表されていない。

糟屋郡志免町の大型複合書店「TSUTAYA BOOKGARAGE 福岡志免」は6月30日に閉店した。書籍だけでなく、中古本、文具、雑貨、トレーディングカードなどを扱っていた店舗で、併設されていた「食パンラボフルフル福岡志免」は6月29日、「HONEY COFFEE志免店」も6月30日で営業を終了した。

福岡市中央区の天神地下街では、「PIETRO MIOMIO 天神地下街店」が7月19日に閉店した。ピエトロの公式発表によると、同店は開業以来、多くの利用客に親しまれてきたが、具体的な閉店理由は明らかにされていない。

赤坂のけやき通りで営業していた独立系書店「ブックスキューブリックけやき通り店」は、7月20日に25年間の営業を終えた。同店は2001年4月に開業。本の販売だけでなく、地域の文化や人をつなぐ書店として知られていた。福岡市東区の箱崎店については営業を継続する。

 



スポンサーリンク

北九州、筑豊、筑後でも地域店が営業終了

北九州市小倉南区では、人形メーカー吉徳の直営店「吉徳 小倉店」が7月24日に閉店した。ひな人形や五月人形、日本人形、羽子板などを扱い、節句用品を購入する地域住民に利用されてきた。

久留米市東櫛原町の食堂「夢屋」も同日、7月24日をもって閉店した。定食やカツ丼などを手頃な価格で提供し、地域で長く親しまれてきた店舗だった。

田川市川宮のレストラン「Benvenuto 蘭和」は7月26日に営業を終了した。地元では洋食やランチを提供するレストランとして知られ、閉店当日には開店7周年に合わせた催しも行われた。

久留米市新合川の複合アミューズメント施設「Asobi Douraku新合川店」は6月28日に閉店した。ゲーム、ボウリング、卓球、ビリヤードなどを備えた施設で、久留米市中心部の一番街店が2020年に同店へ統合されていた経緯もある。

飯塚市吉原町の商業施設「あいタウン」1階に入居していた「ゆめマート飯塚」は6月2日に閉店した。前身のスーパーマーケット「丸和」時代から数えると、約69年にわたり同地区で営業してきたとされる。

 

8月以降も専門店の閉店予定

福岡市西区のイオンモール福岡伊都に入居する雑貨店「C&C福岡伊都店」は、8月16日をもって閉店する。運営会社は7月22日から閉店セールを実施しているが、閉店理由については公表していない。

イオンモール直方では、生活雑貨店「アリー直方店」が8月16日、婦人靴店「ボンフカヤ イオンモール直方店」が9月30日に閉店する予定。このほか、施設の公式サイトでは複数の専門店について8月から9月にかけての営業終了が案内されている。

北九州市門司区の国指定重要文化財「旧門司三井倶楽部」1階に入る「和洋レストラン三井倶楽部」は、8月31日をもって閉店する。門司港名物の焼きカレーやふく料理などを提供してきたが、店舗側は具体的な閉店理由を公表していない。建物である旧門司三井倶楽部そのものの閉館ではない。

 

福岡PARCOも2027年2月に営業終了

今後、福岡県内で最も規模の大きな商業施設の営業終了として注目されるのが「福岡PARCO」である。

運営会社のパルコは、福岡市中央区天神の福岡PARCOについて、2027年2月末で営業を終了すると発表している。2010年3月の開業以来、約17年間にわたり天神地区の商業拠点として営業してきた。

営業終了の理由についてパルコは、建物の老朽化に伴う将来の投資負担や、周辺街区の再開発計画を中長期的に検討した結果としている。一般的な店舗の採算悪化による閉店とは性格が異なり、天神地区の再開発に伴う施設更新の一環とみられる。

 

閉店理由を一律に判断することはできない

今回確認された店舗には、書店、飲食店、スーパー、アミューズメント施設、衣料・雑貨店など幅広い業種が含まれている。

ただし、多くの店舗は閉店理由を詳しく公表していない。物価高、人件費の上昇、人手不足、消費行動の変化などが小売・外食産業を取り巻く課題となっているものの、個々の閉店を同じ原因で説明することはできない。

また、ブックスキューブリックのように別店舗で営業を継続するケースや、福岡PARCOのように建物の老朽化と再開発を理由とするケースもある。店舗閉鎖が直ちに運営企業の経営悪化や事業撤退を意味するものではない点には注意が必要だ。

一方で、長年営業してきた書店やスーパー、地域密着型の飲食店が姿を消すことは、買い物や食事の選択肢だけでなく、地域住民が集まる場所の減少にもつながる。閉店後の跡地利用や後継店舗の動向も、地域経済を考えるうえで引き続き注目される。

 

閉店日 店舗名 所在地 概要
6月2日 ゆめマート飯塚 飯塚市吉原町 商業施設「あいタウン」1階の食品スーパー。前身の丸和時代を含め、長年にわたり地域の買い物需要を支えてきた。
6月15日 bills福岡 福岡市中央区西中洲 水上公園内で営業していたオールデイダイニング。2016年の開業から約10年間営業した。
6月28日 Asobi Douraku新合川店 久留米市新合川 ゲーム、ボウリング、卓球、ビリヤードなどを備えた複合アミューズメント施設。
6月30日 TSUTAYA BOOKGARAGE 福岡志免 糟屋郡志免町 書籍、中古本、文具、雑貨、トレーディングカードなどを扱っていた大型複合書店。併設店舗も相次いで営業を終了した。
7月1日 ピザハット小倉徳力店 北九州市小倉南区 2023年10月に開業した宅配・持ち帰りピザ店。開業から約2年8カ月で閉店した。
7月15日 古着屋 西海岸 空港店 福岡市博多区 空港店の営業を終了。一方、宗像店は7月18日に新規開店しており、運営会社の事業撤退ではない。
7月19日 PIETRO MIOMIO 天神地下街店 福岡市中央区天神 天神地下街で営業していたピエトロの飲食店。具体的な閉店理由は公表されていない。
7月20日 ブックスキューブリックけやき通り店 福岡市中央区赤坂 2001年に開業した独立系書店。25年間の営業を終えたが、福岡市東区の箱崎店は営業を継続する。
7月24日 吉徳 小倉店 北九州市小倉南区 ひな人形や五月人形などを扱っていた吉徳の直営店。九州地方で唯一の直営店舗だった。
7月24日 夢屋 久留米市東櫛原町 定食やカツ丼などで地域住民に親しまれた食堂。約35年の営業に幕を下ろした。
7月26日 Benvenuto 蘭和 田川市川宮 洋食やランチを提供していた地域密着型のレストラン。開店7周年を節目に営業を終了した。

 

 


スポンサーリンク

HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

 




スポンサーリンク

スポンサーリンク