佐賀県唐津市の製塩会社「一の塩株式会社」が、2026年8月31日、佐賀地裁から破産手続き開始決定を受けた。
同社は玄界灘に浮かぶ加唐島で海水塩「海んまんま 一の塩」を製造。加唐島周辺の海水を原料とした地域色の強い商品として、一般家庭向けのほか飲食店や食品加工向けにも展開していた。
同社は破産開始決定に先立つ2026年7月、慢性的な人員不足や世界情勢による経営状況のひっ迫を理由に、事業を終了すると発表していた。
【佐賀・唐津】「海んまんま 一の塩」製造の一の塩株式会社が破産 7月に事業終了、人手不足などで経営ひっ迫佐賀県唐津市の製塩会社「一の塩株式会社」が、2026年8月31日、佐賀地裁から破産手続き開始決定を受けた。
同社は玄界灘に浮かぶ加唐島で海水塩「海んまんま 一の塩」を製造。加唐島周辺の海水を原料とした地域色の強い商品として、一般家庭向けのほか飲食店や食品加工向けにも展開していた。
同社は破産開始決定に先立つ2026年7月、慢性的な人員不足や世界情勢による経営状況のひっ迫を理由に、事業を終了すると発表していた。
一の塩株式会社(法人番号:6300001007479)は、佐賀県唐津市鎮西町加唐島に本店を置く製塩会社。
同社は、玄界灘に浮かぶ加唐島周辺を流れる海水を原料として、自然海塩「海んまんま 一の塩」を製造していた。
公式サイトによると、海水を取水した後、逆浸透装置による濃縮、蒸発、冷却、遠心分離、異物検査、計量・充填などの工程を経て製品化。しっとりタイプやさらさらタイプ、あら塩など複数の商品を展開していた。
| 法人名 | 一の塩株式会社 |
|---|---|
| 法人番号 | 6300001007479 |
| 所在地 | 佐賀県唐津市鎮西町加唐島 |
| 業種 | 食料品製造業・塩製造 |
| 主要商品 | 海んまんま 一の塩 |
| 事業終了 | 2026年7月4日 |
| 負債 | 確認できず |
一の塩は、加唐島の海水を活用した地域性の高い商品として事業を展開してきた。
2012年度には、地域総合整備財団の地域資源開発事業で、一の塩株式会社による「自然海塩活用による高付加価値還元塩の開発」が取り上げられている。
当時の資料では、加唐島で製造する自然海塩を活用して新商品を開発し、離島地域の産業振興や雇用拡大につなげることを目的としていた。
同社では通常の「一の塩」だけでなく、自然海塩を原料とした高付加価値商品の開発にも取り組み、食品加工会社向けの原料塩などにも販路を広げていた。
「一の塩」は一般家庭向けだけでなく、外食・食品業界でも使用実績がある。
2012年には明星食品が発売した「明星 佐野実 限定塩らぁ麺」に、佐賀県唐津産の「一の塩」が採用された。
また、唐津市のラーメン店「らぁ麺むらまさ」でも、玄界灘の海水から作られる「一の塩」を塩ラーメンに使用しているとして紹介されるなど、地元食材としても知られていた。
一の塩株式会社は2026年7月3日、公式サイトを通じて翌7月4日をもって事業を終了すると発表した。
会社側は事業終了に至った事情として、慢性的な人員不足に加え、世界情勢による経営状況のひっ迫が続いていたことを説明。「海んまんま 一の塩」の製造・販売継続に努めてきたものの、事業継続が困難になったとしていた。
なお、この説明は同社が事業終了時に公表したものであり、破産に至った法的・財務的な原因の全容が明らかになっているわけではない。
事業終了から約2カ月後となる2026年8月31日、一の塩株式会社は佐賀地裁から破産手続き開始決定を受けた。
| 破産開始決定 | 2026年8月31日 |
|---|---|
| 破産管財人 | 中川正幸弁護士 |
| 財産状況報告集会等 | 2026年12月8日午前11時 |
| 事件番号 | 令和8年(フ)第67号 |
現時点で、同社の負債総額や売上高、破産に至るまでの詳しい資金繰りの状況については確認できていない。
なお、「海んまんま 一の塩」の公式ECサイトは現在もWeb上に残っているが、特定商取引法に基づく表記では、販売業者は大阪府八尾市の株式会社ビーダッシュとなっている。
株式会社ビーダッシュは今回破産手続き開始決定を受けた一の塩株式会社とは別法人であり、今回の破産を同社の破産と混同しないよう注意が必要となる。
また、一の塩株式会社と株式会社ビーダッシュとの間の販売・事業承継などの具体的な関係については、公開情報からは確認できていない。
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