アイコン 【福岡】旧「いそのさわ」の高木商店が特別清算 1893年創業の酒造会社、事業は別法人が継続


福岡県うきは市の(株)高木商店が、2026年8月24日、福岡地裁久留米支部から特別清算開始決定を受けた。負債総額は調査中。

同社は1893年(明治26年)創業の老舗酒造会社で、旧商号は「(株)いそのさわ」。「磯乃澤」や「駿」などの清酒、焼酎などを製造し、ピーク時には年間約29億円の売上高を計上していた。

【注意】現在「いそのさわ」の商号で酒造事業を行っている会社は別法人です。

今回特別清算となった高木商店(法人番号:2290001055293)と、現在営業中の(株)いそのさわ(法人番号:4290001091353)は別法人で、現在の「いそのさわ」は日本酒・焼酎・リキュールなどの製造を継続している。

法人名 株式会社高木商店
旧商号 株式会社いそのさわ
法人番号 2290001055293
所在地 福岡県うきは市
旧主要事業 清酒・焼酎などの酒類製造
創業 1893年(明治26年)
法人化 1948年8月
ピーク時売上高 約29億円(2001年6月期)
特別清算開始決定 2026年8月24日
負債総額 調査中

 

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1893年創業、「磯乃澤」「駿」などを製造

高木商店の前身となる酒造事業は1893年に創業。1948年8月に法人化され、長年にわたり福岡県うきは市で清酒や焼酎などの製造を手がけてきた。

旧商号は「いそのさわ」で、代表的な銘柄として「磯乃澤」「駿」などを展開。大手や地場有力の食品卸業者などにも販路を築き、地域を代表する老舗酒造会社の一つとして事業を拡大した。

2001年6月期には年間売上高約29億円を計上するなど、ピーク時には相応の事業規模を有していた。

日本酒需要の低迷で売上高11億円まで減少

しかし、その後は人口減少やライフスタイルの変化、酒類消費の多様化などを背景に日本酒市場が縮小。同社も減収傾向が続いた。

2019年6月期の売上高は約11億円まで減少。ピーク時の約29億円と比べ、大幅に事業規模を縮小していた。

損益面でも厳しい推移が続くなか、新型コロナウイルスの感染拡大による飲食店需要の落ち込みなどが重なり、経営環境はさらに悪化した。

2021年に酒造事業を別法人へ譲渡

経営再建を図るなか、旧「いそのさわ」は第三者への酒造事業の譲渡を実施した。

2020年12月に「浮羽商店」として設立された別法人が、2021年6月1日付で「株式会社いそのさわ」へ商号変更。同時に、旧会社が手がけていた酒類・食品の製造販売などの事業を承継した。

一方、旧会社は同じ2021年6月1日付で「株式会社いそのさわ」から「株式会社高木商店」へ商号を変更。酒造事業から実質的に撤退した。

事業譲渡後は事実上の休業状態

酒造事業を別法人へ承継した高木商店は、その後、事実上の休業状態となり、清算に向けた整理を進めていた。

2026年4月30日には株主総会の決議により解散。その後、8月24日付で福岡地裁久留米支部から特別清算開始決定を受けた。

事件番号は令和8年(ヒ)第6号。負債総額については現在調査中とされている。

現在の「いそのさわ」は別法人、酒造事業を継続

今回の特別清算で特に注意が必要なのは、現在営業している酒造会社「いそのさわ」と高木商店は別法人という点だ。

特別清算対象の高木商店の法人番号は2290001055293

これに対し、現在酒造事業を手がける(株)いそのさわの法人番号は4290001091353で、2020年12月に設立された別会社となる。

現在の「いそのさわ」は、うきは市で日本酒、焼酎、リキュールなどの製造を継続。蔵開きなどのイベントも開催しており、今回の高木商店の特別清算によって「いそのさわ」の酒造事業が終了したものではない

1893年の創業から続いてきた酒造事業は新法人へ引き継がれており、今回の特別清算は、その事業を譲渡した旧法人の清算手続きとなる。

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