アイコン 破綻あい次ぐ、からし明太子業界の動向②

生産のこれまで
一方生産は、大型の生産工場を設け、家内工業的な生産から工場生産へ移行、製造卸専門の会社も多く存在するようになった。

バブル期いち早く韓国進出を果たした明太子会社があったが、衛生管理面で問題が生じ、全く工場を動かさないまま撤退したともいわれている。最近では、「博多まるきた」が中国工場を稼動させていたものの中国製食品の相次ぐ問題発生から、中国産辛子明太子の需要が激減、同社の破綻(08年12月、負債総額143億円)原因ともされている。海外生産の成功事例は意外に少ない。

 
材料の高騰
材料のスケトウダラの卵巣の漁獲量も、1977年経済水域が200海里に施行されたことにより北海道産が激減、そのためアラスカ産など輸入して対応。今では市場拡大により全世界から冷凍物が輸入されている。当然需要が大きくなれば産地価格も上昇、不漁の年は価格が暴騰するが店頭価格を上げることができず破綻する企業もあった。またそうした不漁時には必ず商社がスケトウダラの卵巣買占めに走り価格暴騰を招いている。そうした商社介入は、水産業界が消費不況で低迷するなかでも、スケトウダラの卵巣は高値安定しているという妙な原因ともなっている。
明太子各社は、からし明太子の新製品開発の研究に暇がない。健康ブーム時では無着色・無添加品が人気を呼んだが、明太子業界も直ぐさま取り入れた製品を開発、市場での落ち込みを見せなかった。(5年前某明太子メーカーが無添加と表した明太子に、殺菌剤として亜塩素酸ナトリウム(使用は食品衛生法上許可されているが、途中自然消滅し残存量は0数値に近くなる、北海道の)を使用していた問題が発覚、問題は表面化しなかったものの逆にこうしたことで業界内部の品質向上にもつながった)
また、からし明太子は外食産業でも多く取り入れられるようになった。代表格はパスタ料理であろう。素材を活かし大手冷凍食品会社も明太子を利用した冷凍食品の数々を生み出し、製造卸を専門に手掛ける業者も多くなっている。
続く
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[ 2009年6月 9日 ]
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