清水建設 研究④
(4)収益について
利益については,受注競争は熾烈さを増すなか、工事採算の低下に伴う完成工事総利益の減少に加えて、開発事業等大型投資開発プロジェクトの売上利益大幅に減少している。
ここ数年、ビッグプロジェクト開発をデベロッパーと共同して開発するケースが、中堅以上のゼネコンに多く見られたが、都心一等地ならともかく、周辺部や分譲マンション中心の開発地は販売に苦慮し、思ったような収益は生み出されていない。途中で共同開発していたメンバーが倒産するという開発地も多く見られる。
同社も芝浦アイランド ブルームタワー新築工事、ゴールドクレストのクレストフォルム芝タワー新築工事や大崎駅西口中地区市街地再開発組合の開発工事などを手掛けていた
①海外工事
海外工事は、国内工事が減少する中で、カントリーリスクを伴うものの、政権が安定している国の受注に活路を見出すしかない。
○最近の海外工事経歴
シンガポール共和国政府、チャンギ空港第3ターミナル建設工事
マレーシア政府、マレーシア下水処理施設パッケージ1工事
JTCコーポレーション、フュージョンポリス新築工事(シンガポール)
台湾政府 、台湾鉄道松山駅地下化工事
ナキール社、パームジュメイラ マリーナレジデンス・タウンハウス建設工事(ドバイ)
※ アラブでは、石油や港湾などの国家プロジェクト以外、大成建設のように期待しないこと。