アイコン どっちが本当なの産経新聞、ポルシェ×VW戦争

8月4日産経新聞記事
同業フォルクスワーゲン(VW)を子会社化したポルシェは90億ユーロ(約1兆2122億円)の負債を抱え込み、財務状況が悪化している。どのみち、ポルシェの売れ筋は「911」のようなスポーツタイプではなく5人乗りのSUV(スポーツ用多目的車)「カイエン」なのだから、4ドアを開発したからといってポルシェの経営体質が変わってしまうのではないかと嘆くことはない。

7月25日産経新聞
ドイツ高級スポーツ車メーカー、ポルシェが欧州最大手の独フォルクスワーゲン(VW)に買収されることになった。ポルシェは約4年前からVWの買収を仕掛けてきたが、金融危機の影響で資金繰りが行き詰まり、買収を指揮したトップが23日解任された。攻守が逆転しVWが主導権を握って経営統合を進めることで決着した。VWは、ポルシェをアウディと並ぶ有力ブランドとして傘下に収めて世界市場に攻勢をかける。
独シュトゥトガルトの本社で開かれたポルシェの監査役会で7月23日、ウィーデキング最高経営責任者(CEO、年収、7740万ユーロ(104億円))、右腕としてVW買収の資金調達を担当したヘルター最高財務責任者(CFO)の退任を決定。事実上の解任。VWとの経営統合に備えて、中東の国家ファンドの「カタール投資庁」からの増資も決めた。

決着記事(他社)等
2005年9月、創業時から関係の深いポルシェはフォルクスワーゲンAGの株式20%を取得し、筆頭株主となった。(VWの初代ビートルはポルシェ博士が開発)
2009年1月現在、ポルシェの持ち株比率は50.76%となっており、同社による子会社化が完了。また今後は、複数の金融機関から追加取得できる権利も含めると75%まで買い増す方針が伝えられるが、フォルクスワーゲン社はポルシェの買収に抵抗。
2009年7月、ポルシェは世界不況でフォルクスワーゲン買収に資金を注ぎ込むも本業が高級車だけに全く駄目になり、資金繰りが行き詰まり、出資者(カタール投資庁)からポルシェのウィーデキングCEOが更迭され、2011年半ばを目処に、フォルクスワーゲンがポルシェを買収する形で経営統合する方針であることが明らかとなった。
※ウィーデキングCEOは、昨年10月VW買収に伴いVWの株価を暴騰させ、ヘッジファンドに大損させたことが明らかになっている。アラブの王様たちの逆鱗に触れたのでは・・・・。

結論、
産経の8月4日の記事は、ポルシェはVW株を50%以上の所有していることから、子会社といっても間違いなさそうであるが、VWは抵抗している。産経は7月25日記事でVWがポルシェを買収すると掲載していることからも、8月4日の記事で同業フォルクスワーゲン(VW)を子会社化したポルシェという記載は必要なかったと思われる。読者は迷うばかりである。

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[ 2009年8月 5日 ]
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