アイコン 太宰府市の観光客の動向推移/九州国立博物館寄与

太宰府市は、太宰府天満宮の門前町を形成するとともに、福岡市のベッドタウンとして人口69,709人(H21/10/1)の都市である。平成17年10月15日独立行政法人国立博物館九州国立博物館がオープンしてから、再度観光客が増加していたが、昨年から不景気の影響からか観光客は減じている。しかし、本年7月中旬から9月中旬かけて開催された国立博物館の阿修羅展は大盛況(2ヶ月間で71万人)であり、太宰府市の観光客数増に大きく貢献した。

 グラフ

<観光客の推移>
年次/人
人員
月平均
1日平均
昭和45年
4,088,250
340,688
11,201
昭和50年
4,561,930
380,161
12,498
昭和55年
6,197,327
516,444
16,933
昭和60年
6,485,624
540,469
17,769
平成2年
7,892,230
657,686
21,623
平成3年
7,933,024
661,085
21,734
平成4年
7,994,486
666,207
21,843
平成5年
7,875,593
656,299
21,577
平成6年
7,348,831
612,403
20,134
平成7年
6,270,498
522,542
17,179
平成8年
6,623,748
551,979
18,098
平成9年
6,462,770
538,564
17,706
平成10年
6,095,885
507,990
16,701
平成11年
6,104,051
508,671
16,723
平成12年
6,188,723
515,727
16,909
平成13年
5,764,343
480,362
15,793
平成14年
5,997,869
499,822
16,433
平成15年
5,844,186
487,016
16,011
平成16年
5,671,294
472,608
15,495
平成17年
5,775,284
481,274
15,823
平成18年
6,923,362
576,947
18,968
平成19年
7,254,000
604,500
19,874
平成20年
6,669,000
555,750
18,271

太宰府 

<大宰府の特異性>
大宰府への観光客は、正月の初詣に客が集中する。最近の3ヶ年の正月の推移は次の通り、不況を反映した数値となっている。
 
★1月の観光客数
各年単月
1月の観光客数
年間に占める割合
平成19年1月
3,076,000
42.4%
平成20年1月
2,944,000
44.1%
平成21年1月
2,515,000
 
    平成21年の1月は前年比14.6%も落ちている。初詣客減。
 
1月を外した月間平均観光客数
各年単月
月平均観光客数
備考
平成19年
379,818
1月除く
平成20年
338,636
1月除く
平成21年
313,404
1月除く
    ※平成21年は、8月までの累計数4,709,000人から、1月の観光客数を差し引いた月平均数。
 
以上、国立博物館は、開館後確実に来客数は増加しているが、大宰府全体で見れば不景気を反映して減少していることが数値上、明らかになっている。なお、平成21年は7月下旬から8月は全月阿修羅展での集客アップ効果があり、通常の場合は2~8月の平均313,404人がもっと減っている計算になる。
 
<平均的な観光客数>
   ゴールデンウィークの5月の観光客数
各年単月
月平均観光客数
備考
平成19年5月
269,000
 
平成20年5月
271,000
 
平成21年5月
245,000
 
    ゴールデンウィークの5月は、通常月より逆に観光客は減っている。
 
阿修羅展月の観光客数比較
各年単月
月平均観光客数
備考
平成19年8月
250,000
 
平成20年8月
240,000
 
平成21年8月
463,000
阿修羅展効果
 
以上、大宰府の観光客数も不況には勝てず漸落傾向にある。阿修羅展のような大掛かりなイベントで一時的に観光客が増加しても、平均すれば減少傾向に歯止めはかかっていない。景気を反映しているの観光客数は、1月だけの推移をみれば一目瞭然となっている。
 
<取り巻く環境>
     低空飛行の長期平成景気続く。平成17年10月国立博物館オープン
・サブプライムローン問題が、平成19年7月日本の株式市場で表面化。景気下降
・リーマンショック⇒平成20年9月。景気沈没
 
大宰府市の観光客は減少傾向にあるが、毎日1万人(日平均)強が訪れている。商売の方はこの観光客をどう取り込むか、また、太宰府市役所や国立博物館はキャンペーンやイベントをどう打ち、客を増加させるか問われる。

妙心寺

[ 2009年12月10日 ]
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