アイコン ベスト電器・空中分解か/63店舗閉鎖計画の波紋①

2月28日ベスト電器が、東京で買収した「さくらや」が、業界が予想したとおり全店閉鎖した。3月1日ベスト電器は、事業再建の計画を発表。

それによると骨子は不採算店の63店舗を閉鎖、それに伴う1000名の従業員減をはかるというもの。しかし、事業再建計画のベースとなる経営計画数値の発表はないままであった。
同社の問題は、オーナーの(故)北田会長がいた時に、会長の息子の北田社長と娘婿の有薗専務の仲が悪かったことに起因している。当然北田カリスマ会長が生きていたときである。会長の長男で社長風吹かす(故)北田社長、会長に可愛がられた有薗専務の構造が長く続き、北田会長もバブル崩壊後は自社のディーリングルームを閉鎖して、膨大な投資株の後始末に終われる中での水面下の攻防であった。
会長が亡くなり、北田社長が権力を握ったがその座も1年間で死亡して消え、04年1月有薗体制が確立した。時はヤマダ電機、コジマ、ビック・カメラ、ヨドバシが99年2月から02年11月にかけて福岡襲来、福岡では神風も吹かず、家電量販店の超激戦区になってしまった。
戦法も上陸組が、ジャンボジェット機ならば、ベスト電器はYS11。そのYS機がジャンボジェット並みに飛ぼうとしたところに問題があった。無謀ともいえる東京への逆襲、高島屋に陣取り、オリンピックと手を繋ぎ「家電満載館」を買い取り、さくらやを買収。しかし本丸を攻め立てられギブアップ。所詮田舎の利益で君臨してきたベスト電器、田舎を攻められたら居場所がなくなる。その結果さくらやの全店閉鎖、本丸の福岡でもベスト電器店舗の数々がいつのまにかビック・カメラ店舗に模様替えする始末。

続く

ベスト電器

(閉鎖準備中の店舗)
札幌駅西口店、浅草松屋店、岸和田長崎屋店、高槻オーロラモール店、ダイエー赤羽店
(店舗はトライアルさんに引き取ってもらおう)
 

[ 2010年3月 2日 ]
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