アイコン タマホーム/いよいよ首都圏でミニ分譲開始か

タマホームは、首都圏での建売分譲を本格化させる。東京・杉並区で5棟の建売分譲街区「タマタウン杉並上井草」の販売を開始する。
首都圏や東京の戸建の住宅着工件数が昨年より落ちたにもかかわらず、往年のパワービルダーである一建設・飯田産業・東栄住宅の飯田グループの業績が急回復・急拡大している。

首都圏での住宅販売は市場が大きいこともあり、需要者のニーズに合えば、大きく業績を伸ばすチャンスにもなる。田舎と異なり首都圏は、第一次住宅取得者にとって住宅用地の取得が難しく、分譲住宅販売が人気である。それもミニ分譲が盛んである。駅周辺は既に開発し尽くされており、新規の大型団地ともなれば造成開発費用に莫大な金をかけており、価格も高くなる。そうした開発地でも景気後退局面では、新しく駅を作るとか、よほど利便性の高い場所でない限り大量の売れ残りが生じている。
パワービルダーは田んぼ1~2枚程度の広さの分譲開発を得意としており、特に販売力に優れているほか、一昔前と異なり建物のデザインも価格以上に見せ、確実に業績を上げている。当然品質等は基準法そのものが強化されており、発生したとしても施工上の問題である。
新領域ではタマホームも試されようが、商品のラインアップも幅が広くなってきており、取得する土地さえ間違いなければ、拾二分に戦えるものと思われる。しかし、そのノウハウを習得するのに時間がかかり、急がぬことである。これまで無謀な土地取得を重ね滞留して破綻していったビルダーはいくらでもいる。

先般紹介した桧屋住宅も首都圏においてモデル兼営業所展開、その結果業績を向上させた。桧屋住宅は一部ミニ分譲もしているが、一次取得層=若い家族向けの住宅が売れているという。同社では若い世代向け住宅と中高年向け住宅の2極化が進んでいるようである。

パワービルダーが、昔台頭したのはバブル崩壊前後、それを支えたのがプレカット工法であろうとも価格的な魅力が最大の武器であった。そうしたことからバブル崩壊下でもニーズが高かったのである。現在は、そうした状況によく似ているように思うが・・・。

同郷のベスト電器もバーゲンセンター時代はバカ売れ、それを元手に全国へ快進撃を果たした。しかし、組織もデカクなり、いつしか初心を忘れ、頼りにならない看板だけを頼りに永らえ、その果て今ではビックカメラの傘下になってしまった。タマホームも同じようなことが言えるが、軌道修正が早かった分、ベスト電器のような命取りにはならないと思われるが、同社の本業はあくまで注文住宅販売であり、分譲住宅販売ではない。
会社も大きくなれば、初心を忘れ、殿様になり、調子に乗りすぎる。そこには必ず落とし穴が待っている・・・。奢れる者久しからずである。
 

[ 2010年3月19日 ]
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