アイコン 健康食品1兆8千億円市場

09年の健康美容食品市場は、1兆7,939億円とほぼ前年並みの見込みと富士経済は発表した。広告表示を規制され、全体の伸びは鈍化しているが、成分認知度が高く効果を体感しやすい訴求効能分野が好調、市場全体を牽引した。またサプリメントが前年比6.4%の高い伸びで健康美容食品市場全体が微増に転じる要因となっている。

訴求効能分野は、過去6年間比較で、肝機能改善(伸率235%)、アイケア(同199%)、美肌効果(同153%)、リラックス(同149%)、覚醒効果(同129%)、栄養バランス(同128%)など上位を占める。 

市場別では、
     美容市場 
(主な対象は、ビタミンC、コラーゲン、ヒアルロン酸、コエンザイムQ10、大豆イソフラボン)
09年見込 1,829億円  10年予測 1,850億円(08年比105.0%)
健康美容食品による美容訴求はビタミンCの体内からの美を提唱する企業の動きが本格化し消費者に定着した。その後コラーゲンの効果感の口コミによる広がりも見られ、ヒット成分不在といわれる近年の健康美容食品市場環境下で、新規参入が相次いだことと高い注力度での展開により好調に規模を拡大し、コラーゲンが牽引して増加が続いている。
② アンチエイジング市場 
(抗酸化や内臓、循環器、代謝に関する分野を対象にし、感覚器官を除く)
09年見込 5,301億円  10年予測 5,168億円(08年比100.1%)
対象成分は生活習慣病予防、肝機能改善、骨・関節サポート、ホルモンバランス分野の成分と、免疫賦活作用市場のβ-カロチン、プロポリス、霊芝、アガリクス、エキナセアと美肌効果のコラーゲン、ヒアルロン酸、アスタキサンチンとする。
③ 関節対応市場 (主な対象は、カルシウム、グルコサミン、コラーゲン、ヒアルロン酸)
09年見込 2,246億円  10年予測 2,289億円(08年比110.1%)
骨強化や関節痛対応のまとめた分野。健康な生活を送るうえで骨や関節は重要な部位であり、年とともに不足しがちになるカルシウムの摂取を目的とした乳飲料やサプリメントが早い時期から商品化されて来た。昔からカルシウムは骨強化の成分とされて来たが、2000年代に入ると、関節やひざの痛みに対応した成分としてグルコサミンやコラーゲン、ヒアルロン酸などが認知されるようになり、体感効果の高さからトライアルユース促進が着実にリピーターの確保につながり需要を開拓した。08年には2,000億円を突破、その後も成長を続けており、低調な推移の健康美容食品の中で、好調な領域となっている。なかでもカルシウムは消費者に必要性が十分認知されて、1,000億円を超える規模を誇っている。
以上、富士経済レポートより要約してみた。

 
2009年見込
2010年予測
前年比
明らか食品
5,126億円
4,953億円
96.60%
ドリンク類
6,651億円
6,538億円
98.30%
健康食品
4,809億円
4,781億円
99.40%
サプリメント
1,353億円
1,399億円
103.40%
合  計
1兆7,939億円
1兆7,671億円
98.50%
※明らか食品は、明らかに食品と認識されるものをいう

[ 2010年4月26日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
この記事を見た人は以下も見ています(健康食品、)
スポンサードリンク