アイコン 健康食品表示問題①

健康食品のテレビコマーシャルは、大手企業が不況から広告費用を抑制するなか、健康食品会社の広告が救いの手のように増加しており、今ではスポット型広告・企画型広告が24時間放映されている。某通販会社ではあまりに通販会社の広告が多くなり、希望の時間帯が取れないと嘆くほどである。そうしたテレビCMの影響により、健康食品のトータル売上高は拡大し続けている。(広告業界にとっては救いの女神でもある) 

しかしながら、以前だったら薬事法違反に問われかねないような広告が雑誌等も含め平気で放映・宣伝されており、一定の基準が必要になってきている。

・医薬品的な効能・効果の標榜に該当するおそれのある広告
・薬品的な用法用量に該当するおそれのある広告
・健康増進法の虚偽・誇大表示に該当するおそれのある広告
・合成分の効能・効果に関する表示~科学的根拠はあるのか?~

健康食品の市場は既に1.8兆円規模に拡大している。そのうち国が認めた健康食品・特保(特定保健用食品)の売上高は5,494億円(2009年)、特保外の健康食品も健康意識の高まりや広告効果から1.3兆円規模と拡大し続けている。
特保以外の健康食品一部には、健康に寄与するどころか害をもたらすものや、効能が殆ど無いものなどあり、消費者庁では、統一した基準作りを目指し、研究会を発足させている。
肝心の特保商品は、価格が高く設定されており、消費不況により、特保指定以外の安価な類似商品に購買は動き、特保商品市場は、09年は07年(6,798億円)に比し売上高で約2割も減少している。
以下はその資料に基づくものである。
 
<特定保健用食品の市場規模調査>
1.経緯
特定保健用食品は、健康強調表示/保健機能表示を国が許可・承認する制度として1991年(平成3年)に発足、1993年(平成5年)に米アレルギー体質者用のアレルゲン低減食品が表示許可第1号の製品として市場に登場し、2005年改正で対象種類を増加させた。2009年(平成21年)12月現在、表示許可食品は883品目(182社)に達している。
現在、アレルゲン低減食品は特別用途食品:個別評価型病者用食品(アトピー性皮膚炎用)に移管された。
2.市場規模調査
市場規模調査は特定保健用食品の表示許可を取得した企業を対象としてアンケート方式により1997年(平成9年)に開始、以後隔年毎に実施している。

グラフ

特定保健用食品の市場規模の年次推移は、保健用途により異なるが、全製品についてみると1997年から2005年までは急速に上昇、以後、上昇率は低下しつつも2007年までは上昇を維持しているが、2009年には明らかに下降している。この傾向は、歯の健康、中性脂肪・体脂肪および血圧に関する製品に顕著である。
[ 2010年4月20日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
この記事を見た人は以下も見ています(健康食品、)
スポンサードリンク