アイコン ヒートアイランド対策用の保水性パネル ▲2.1℃減実現/森生テクノ

環境ベンチャー企業の森生テクノ(大阪市)と関西電力、和歌山大は26日、屋上に敷設して階下の室内を冷却する保水性パネルを開発した。
 保水性パネルは厚さ約3センチで、1ミリの100万分の1という微細な穴が無数に空いている。パネル内に水分を含ませ、蒸発時の気化熱で周囲を低温に保つことができる。
 火力発電所で廃棄される配管断熱材とセメントを混ぜ合わせて製造。穴の構造を工夫することで、冷却効果が高く、質量の軽い材質を実現。

3者は07年から共同研究を進め、実証実験のため今年7月から旧八幡東小(08年春閉校)の3階屋上に、1教室分(約85平方メートル)となるパネル約千枚を敷いた。1日2度散水して、階下の室温を他の教室と比較したところ、窓を閉めた状態で室内の温度が平均2・1度低かった。
 森生テクノと関西電力は特許申請中で、早ければ来年度末の商品化を目指す。和歌山大
システム工学部の山田宏之准教授は「パネルの敷設でエアコンの使用を4割抑えられる。緑化の荷重に耐えられない屋根上でも敷設できるため、実用化の期待は大きい」としている。
 

[ 2010年8月27日 ]
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