アイコン 九州各県のマンション開発状況②/長崎県 2010年9月

長崎県は2014年国体が開催されることから、各地で関連工事の建設ラッシュとなっている。長崎県は大きく県北の中核都市である佐世保市と県南の県庁所在地の長崎市に分かれている。佐世保市は人口26万人、現在広島のマリモが116戸の大型マンションを販売中であり、地元ランドアークが30戸のマンションを販売中のみとなっている。ハウステンボスの集客で少しは経済効果も上がっていると思われ、また、西九州道建設関係で結構工事現場も多い。元々自衛隊と米軍基地の町であり、尖閣不法侵入問題・北朝鮮問題から基地の再配置強化ともなれば潤う町である。ただ現在は変哲のない地方都市に過ぎない。マリモの販売が長引けば新たに中々進出しにくいが、タイミング的には新規開発時期かもしれない。

大村市は人口9万人、国体関係の工事が多く発注されている。しかし、誘致企業のIT産業も今一つであり、空港の24時間化やLLC拠点空港化など起爆剤がない限り、新幹線の完成後は通過駅になってしまう。北九州の大英産業がサンパーク大村ベイシティを昨年8月竣工させ、後7戸まで漕ぎ付けている。その他に販売しているデベはいない。
諫早市は長崎市の有明海側に位置し、長崎市のベッドタウンとしての機能を持つ人口14万人の都市である。市役所建設や国体関係工事も多く勢いはあるが談合都市ともいえる。
大村市で販売中の大英産業がここでも2月58戸の物件を販売中であり、後6戸となっている。もう一棟佐世保市のランドワークが40戸今10月竣工予定で販売中だけである。国体開催前に竣工できれば開発も面白いが、ベッドタウンとしてみたほうが賢明であろう。
肝心の長崎市(44万人)は、龍馬人気で観光客で賑わっているが、宿泊客は少ないとホテル業界は嘆いていた。長崎市では全部で6棟販売中、ど真ん中にポレスターシリーズのマリモが、20階建(112戸)を来年4月竣工予定で建設中である。わざわざ名古屋の土屋組に建設させるなど、地元民が多いだけに売れ行きに響かなければと心配される。地元の長崎大建も葉山1丁目で40戸、11月竣工予定で販売中。残りの4棟は既に竣工しており、販売中となっている。オンブズマンの談合疑惑ランキングで堂々の1位に輝いた金子談合知事時代から行政畑の中村県政に代わっており、少しは県民に開かれた都市になると思われる。県庁も建てるとしているが、解体、本工事の元請、下請・孫請に至るまで談合だけはやめてもらいたいものである。
長崎市は港湾都市特有の平地が少なく、景気次第では平地におけるマンションのニーズは高くなってくるものと思われる。
テベロッパーの悪癖であるが、どっかで売れたらどっと押し寄せ、供給過剰となり販売に苦戦する。マーケティング力を付けて望むべきである。特に長崎市は。

※エクセルデータ

[ 2010年9月30日 ]
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