ロイヤルH/第三四半期 消費関連ゆえに厳しさ続く
(外食事業):同社の基幹である外食事業におきましては、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」、買収した天丼・天ぷら専門店「てんや」、ピザレストラン「シェーキーズ」などのチェーン店のほか、空港ターミナルビル・高速道路サービスエリア・大型商業施設・百貨店・オフィスビル・介護施設・ゴルフ場等において、それぞれの顧客ニーズや来店動機に対応した多種多様な飲食業態を展開。
主力の「ロイヤルホスト」では、昨年導入し人気商品となった“88サラダ”に引き続き“188サラダ”や“288サラダ”など、リーズナブルな価格帯の商品を導入しお客様ニーズに適応したメニューの拡充を図ったほか、夏季においては“海のこくリッチカレー&大地の辛うまカレー”をテーマに28年目となるカレーフェアを開催し、顧客確保に努めた。また、前期に引き続き、外観視認性や居住性の向上とともに、分煙化を推進する次世代モデルへの改装を実施し、当第3四半期連結累計期間において72店舗を改装した。
また、このほかの多種多様な業態においても、お客様満足度を高めるべく、新商品の開発やオペレーションの見直しなどを継続的に行い、営業力の強化に努めた。これらの施策により、夏季以降、ロイヤルホストを中心に来客動向の持ち直しの傾向が見られるものの、既存店売上高は前年を超過するまでには至っておらず、また、前期における不採算店舗閉鎖の影響もあり、売上高は64,812百万円(前年同期比△6.2%)となった。損益面ては、この数年にM&Aを行い子会社化した事業会社を中心に、店舗オペレーションの効率化、グループシナジーの強化、経費管理の徹底などの改善施策を実施し、一定の成果は出ているものの、売上高の減少分を吸収するには至らず、営業利益は1,347百万円(前年同期比△5.3%)となった。
(食品事業):食品事業は、新規顧客の開拓など販路の拡大に努め、また製造工程の見直しなど生産性向上に注力したが、長引く個人消費の低迷により受注が伸び悩み、売上高は2,277百万円(前年同期比△2.9%)、営業利益は30百万円(前年同期比△85.6%)。
(機内食事業):機内食事業は、国内線への搭載は依然として低調に推移しているものの、アジア方面路線を中心とした国際線への搭載が堅調に推移したため、売上高は4,679百万円(前年同期比+9.8%)、営業利益は662百万円(前年同期比+32.7%)。
(ホテル事業):ホテル事業は、予約販売方法の拡充や法人向け営業の強化といった営業施策を実施し、既存ホテルの客室稼働率が回復基調であることに加え、前期に開業した青森、秋田、成田、鹿児島の4ホテルも概ね計画通りに進捗していることから、売上高は10,393百万円(前年同期比+14.5%)と伸張し、営業利益は761百万円(前年同期比+156.4%)となったとしている。
飲食事業はどっちに行こうか模索していると思われるが、昔から強かった機内食は、LCCが台頭する中で今後の成長は望めず、評判の良いホテル事業を堅実に増加させるしかなかろう。ロイヤルホストは時代に翻弄されながらも江頭哲学でよく頑張っている。
連結/百万円 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
09年12月期第③四半期 | 84,798 | 1,569 | 1,846 | 773 |
10年12月期第③四半期 | 82,162 | 2,020 | 2,118 | 1,011 |
前期③比 | 96.9% | 128.7% | 114.7% | 130.8% |
10年12月期通期予想 | 107,500 | 1,900 | 2,000 | 100 |
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