アイコン ハウステンボスの親会社エイチ・アイ・エス/10月決算 不況に克つ

同社は、旅行業界における海外旅行動向は、円高傾向による海外旅行の割安感や、平成22年3月からの成田空港発着枠の拡大に伴う新規路線の開設、昨年に見られた新型インフルエンザ感染拡大の影響による落ち込みに対する反動などにより、全体として出国者数の回復が見られた。
日本政府観光局(JNTO)による平成21年11月から平成22年10月にかけての日本人出国者数(推計値)は、前年の実績を上回る約1,648万5千人(前年同期比約6.9%増(約106万1千人増))とされている。

このような経営環境の中で、同社グループは、旅行事業において、業務効率の向上はもとよりのこと、お客様の声をスピーディーに反映して、より多くのお客様に安心して海外旅行を楽しんでいただけるよう、商品品質やサービスの向上に一層努めた。「個人」「若年層」「海外旅行経験豊富な層」のお客様向けに加え、「法人・団体旅行」「富裕層」「シニア層」のお客様に向けても、それぞれに添うような情報を積極的にお伝えするなど、各種の施策を展開した。

 また、販売チャネルに関しては、商品機能別に商品流通の見直しを推し進めた。その一環として、店頭販売の意義を見直し、銀座と表参道への新規大型店の出店や新宿や渋谷にある既存大型店のリニューアルを行った。特に、海外挙式やスポーツ関連旅行、ビジネス・ファーストクラスを扱うセクションなど細かなコンサルティングが必要となる高付加価値商品を扱う専門店の拡充を行い、販売体制の強化を図った。その一方、即時性のある旅行商品に関しては、パソコンやモバイルなどの自動予約を利用したインターネットによる販売を一層強化し、様々なお客様ニーズに対応できる体制を整え、競合他社との差別化を図った。このようにお客様の利便性向上に役立つ展開を行う一方、効率的な運営を行う観点から、店舗網の再配置も一部実施した。
商品展開としては、当期で創業30年目を迎えたことによる記念プロジェクトとして、「Ciao(チャオ)」「Ciaopresso(チャオプレッソ)」(主力パッケージツアーブランド)や「impresso(インプレッソ)」(添乗員同行パッケージツアーブランド)の特別商品の拡充に努めた。また、上質な旅を求めるお客様層をターゲットとした新たなブラン「QUALITA(クオリタ)」や富裕層を対象とした旅の会員制組織「CLASS ONE(クラス ワン)」を立ち上げるなど、新たな顧客層への展開も積極的に行った。

重点的に増強を進めているインターネットを利用する旅行販売においては、パソコンやモバイルにおける自動予約機能の強化やオンライン・モバイル会員の獲得強化を一層進め、順調にお客様のご利用を伸ばすことが出来た。平成22年3月にはホテル予約サイトを一新し、お客様のさまざまなニーズに対応できるよう、日本払いと現地払いの選択が可能な商品プランをご用意した。平成22年5月には、パソコン向けに英・中・韓国語サイトを、モバイル向けには海外ホテルの自動予約サイトを新たにオープンした。また、多様化するお客様ニーズにお応えするため、海外ホテルやオプショナルツアー、レンタカーなど自動予約が可能となる商品数の一層の拡充を図った。今後もご旅行をより快適にサポートできるようにホームページ全体の付加価値を高め、時間や場所を問わない旅行サービスの提供を行っていくとしている。

営業戦略や戦術を細かく施策し、成果に結び付けているのが理解できる同社の有価証券報告書のリリース内容である。
今期は、円高や諸施策により最高売上高を目指している。

連結/百万円
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
08年10月期決算
368,384
5,982
6,204
2,487
09年10月期決算
325,086
7,137
5,582
3,371
10年10月期決算
348,065
6,278
5,019
3,384
前期比
107.1%
88.0%
89.9%
100.4%
11年10月期予想
409,000
7,400
9,000
5,200

ハウステンボスも元気になってきた。来春、新幹線開通でこれまでにいろいろな所に行き、行くところがなくなった南九州の客も宣伝次第では大量動員できるだろう。頑張れ。


 

[ 2010年12月20日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
スポンサードリンク

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •