建材のノダ/11月期、繰延資産計上で利益増へ
平成22年11月期は、住宅エコポイント制度や住宅購入時の非課税枠拡大など政府の需要喚起策もあり持家や分譲住宅の着工戸数が回復傾向となり、また合板相場も持ち直すなど好材料もあったが、未だ住宅需要の本格的な回復には至らず、依然として住宅着工戸数が低水準で推移する厳しい事業環境が続いている。
このような厳しい環境のもと、同社は、快適生活をアシストする生活提案商品群の展開として、安心・安全UD(ユニバーサルデザイン)、子育て、ペット共生、リフォーム等をテーマに「ATELIAPlusα(アトリア プラスアルファ)6つの提案」を推進し、床材や建具など建材製品の拡販に取り組んだ。また、国産材や針葉樹植林木合板、エコ素材MDFなどを使用した環境配慮型商品の品揃え拡充や販売力強化などへ取り組むとともに、コスト削減による競争力の強化、提案営業の強化等によりシェアの確保に努めた。
この結果、前期に比し、合板部門や主力の建材部門の売上高が増加、また一昨年実施した大幅な固定費削減や各種施策による低コスト化が奏功し利益体質へ転換したこと、海外関連会社の業績も寄与したこと、下記3に記載のとおり繰延税金資産を計上したことなどの要因もあり、平成22年11月期の連結業績は、売上高・利益とも前回発表予想(平成22年1月19日発表)を上回る見通しとなった。
<特別損失の計上について>
投資有価証券評価損54百万円や固定資産除却損52百万円などを平成22年11月期に計上する予定。(この内、投資有価証券評価損54百万円及び固定資産除却損7百万円は、既に平成22年11月期第3四半期までに計上済み)
このほか、投資損失引当金繰入額64百万円を平成22年11月期に計上する予定。(但し、投資損失引当金繰入額の計上は個別決算上のものであり、連結決算では相殺されるため連結業績への影響はない)
<繰延税金資産の計上について>
当期の業績見通しを踏まえ、「繰延税金資産の回収可能性の判断に関する監査上の取扱い」に基づき慎重に検討した結果、平成22年11月期に繰延税金資産を計上(連結4億7千万円、個別3億円)することとし、それにより法人税等調整額を戻入れする。
連結/百万円 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
10年11月期前回予想 | 45,000 | 960 | 700 | 650 |
10年11月期今回予想 | 46,330 | 1,200 | 1,230 | 1,430 |
前回予想比 | 103.0% | 125.0% | 175.7% | 220.0% |
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