シグマ光機/中間期 回復へ向かうも円高直撃して鈍化
同社は、世界経済は、欧米での景気停滞懸念などもあり、やや不透明な景況が続いたが、中国・インドを中心とする新興国での内需拡大による高い経済成長に牽引され、全体としては緩やかながら回復基調で推移。又、日本経済は、アジア向けを中心に輸出・生産が増加し企業収益に改善が見られたが、急激な円高、株安や雇用情勢の厳しさにより、景況感はやや弱含みとなった。
同社グループが主力とする民間、官公庁向け研究開発分野は堅調に推移するとともに、関連する産業分野、特に半導体市場において、新規設備投資が活発に推移した。
①要素部品事業
中国、韓国、台湾などアジア諸国の半導体業界及びFPD業界の設備投資が継続し、関連する国内企業の製造装置や検査装置等の需要は総じて堅調に推移しており、受注状況は緩やかな回復を続けている。
このような環境下、手動位置決め製品は海外メーカーの参入もありコスト競争が一段と厳しさを増しているが、バイオ業界向けの自動位置決め装置及び通信業界向けの光学素子製品が堅調に推移するとともに半導体業界向け及びFPD・太陽電池業界向けのレーザ加工機組込み用やアライメント調整用として自動・手動位置決め製品及び光学素子製品が堅調に推移している。
その結果、売上高は30億97百万円(前年同期比35.9%増)となり、営業利益は6億19百万円(前年同期比303.7%増)となった。
②システム製品事業
国内企業の新規設備投資、研究開発投資においては依然慎重な動きが継続しており、FPD・太陽電池業界向けレーザ加工機用ユニット製品の引き合いは増加したものの、受注状況は弱含みが続いている。
官公庁向けバイオ関連製品、研究開発用ユニット製品は堅調に推移しているが、半導体業界向けOEM製品、FPD業界向けの検査装置組込み用ユニット製品、レーザプロセシングシステムにおきましては本格的な受注回復には至らず、セグメント間の売上高を含む売上高は3億68百万円(前年同期比14.1%増)。又、組織再編に伴う費用などの増加を、売上増で吸収しきれず営業損失は▲98百万円(前年同期は営業損失51百万円)となったとしている。
同社はレンズを生産しているが、カメラレンズメーカーのシグマとは関係ない。浜松ホトニクスが筆頭株主となっている。
連結/百万円 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
10年5月期第2四半期 | 2,601 | -96 | 29 | -51 |
11年5月期第2四半期 | 3,465 | 332 | 396 | 227 |
第2四半期前期比 | 133.2% | 1365.5% | ||
11年5月期通期予想 | 6,820 | 500 | 660 | 270 |
10年5月期実績 | 6,046 | 200 | 373 | 173 |
通期予想/前期比 | 112.8% | 250.0% | 176.9% | 156.1% |
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