アイコン 小城羊羹の(株)増田羊羹総本舗の破綻について

佐賀県を代表する「小城羊羹」の老舗 ㈱増田羊羹総本舗(佐賀県小城市小城町255、代表:増田一雄)が、過去の結婚式場等の投資失敗から大幅な債務超過に陥り、長年異常な財務内容のなか、このたび佐賀地方裁判所に自己破産申請した。破産管財人には大川正二郎弁護士(電話0952-25-5432)が選任されている。負債額は約27億円。

同社は、昭和5年に創業した小城羊羹の製造販売会社。同社は羊羹だけでも結構儲けていたが、勢い余って昭和49年に結婚式場「増田会館」を建設して営業開始、昭和59年にはJR佐賀駅前に和食レストランもオープンさせ、バブル期になると昭和62年に結婚式場を大幅増改築、名称も「パル21」に変え、ニューアルオープンさせた。
 しかし、当結婚式場の増築や大改装は多くの借入金により工事がなされた。折りしもバブル時代であり、近隣のあっちこっちに結婚式場が進出、計画通りの収益を上げられないまま、同社は債務超過に陥ってしまった。

それでも、現金商売の羊羹と飲食店事業で凌ぎ続け、あまりにも地元で有名な菓子店であるため、金融機関の親和銀行=福岡銀行も強攻策は採られず、今日に至っていた。
しかし、金融機関も不良債権として引当金には積んではいるものの、そのまま不良貸付金を放置することもできず、オフバランス化をはかるため、同社の事業を7月設立させた新会社の(株)増田羊羹本舗(小城市、代表:増田貴之)に譲渡させ、同社を不良資産の管理会社にした。
計画通りに進めているため、超短期間で不良資産管理会社となった同社を、金融機関が不良債権の最終処理のため、法的に整理(=自己破産)させたものである。

普通の会社ならば、金融機関からとっくの昔に潰されていたか、債権をバルクセールでハゲタカに売り飛ばされていたであろうが・・・。
同社のメイン行は親和銀行、同行はこうした不良債権が山積して経営不振に陥り、福岡銀行の傘下になっている。こうした状況下、福岡銀行サイドは「地元で有名な増田羊羹が福岡銀行から潰された」という風評を起こさせたくないため、これまで延命させ、増田羊羹事業を増田一族に引き継がせるというすばらしい支援方法で、27億円の債務超過会社を破綻させたものである。

なお、破綻した㈱増田羊羹総本舗は、羊羹事業とレストラン事業により、前期の経常利益は24百万円もあったという。事業譲渡の受け皿に7月設立された新会社の(株)増田羊羹本舗は、即 利益体質となる。なんとうらやましいことか。
他の取引銀行は佐賀銀行子飼いの佐賀共栄銀行。
 

[ 2011年8月 4日 ]
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