ディー・エヌ・エー／グリーを不法行為で提訴　　ゲーム業界行く末

そのへんの小さな会社の訴訟合戦のようであるが、端を発したのは、携帯電話の大容量化を実現させたスマホの急拡大に乗じ、グリーがTV-CMを大々に打ち、自社のソーシャルゲームを急成長させたことにある。
ゲームSNS分野で先行していたディー・エヌ・エーが、これに嫉妬。グリーに提供し、且つディー・エヌ・エーに提供しているゲームソフト会社に対して、圧力をかけたことが問題の端を発している。
公取委がディー・エヌ・エーに対し、次の通り排除措置命令を発したことでも周知の事実である。

先立つこと平成２３年６月９日、

公正取引委員会は、株式会社ディー・エヌ・エー（以下「ディー・エヌ・エー」という。）に対し、独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきたところ、次のとおり、不公正な取引方法の第１４項（競争者に対する取引妨害）に該当し同法第１９条の規定に違反する行為を行っていたとして、本日(６月９日)、同法第２０条第２項の規定に基づき、排除措置命令を行った。
＜違反行為の概要＞
ディー・エヌ・エーは，特定ソーシャルゲーム提供事業者に対し，ＧＲＥＥを通じてソーシャルゲームを提供した場合に当該特定ソーシャルゲーム提供事業者がモバゲータウンを通じて提供するソーシャルゲームのリンクをモバゲータウンのウェブサイトに掲載しないようにすることにより，ＧＲＥＥを通じてソーシャルゲームを提供しないようにさせていた。

＜ディー・エヌ・エーが主張する不法行為＞リリース

(ディー・エヌ・エーは)本日(３１日)、グリー株式会社及び同社代表取締役社長田中良和氏に対して、不法行為等に基づく損害賠償及び謝罪文の掲載等を請求する訴訟を提起しましたのでお知らせします。
グリー株式会社によるプレスリリース文面（2011年11月21日）及び田中良和氏の各所での多数の発言において、当社が違法行為を行っているかのような指摘がなされたことに対する法的措置です。

以上の流れであるが、不法行為を行っていたのはディー・エヌ・エーであり、その事実により、信用を毀損するようなグリー側から発言があっても致し方ないことである。
こんな訴訟が成り立つとも思えぬが、どこまでもインチキ臭い個人商店のままのディー・エヌ・エーのようである。
株価も今ではグリーの方が高くなってしまっている。

＜ゲーム業界は自主規制が必要＞

ソーシャルゲーム業界は２社だけではなく、いろいろなサイトが開設されている。中には悪質業者も蔓延っており、国民生活センターには、高額な請求を受けた子の親から苦情が多数寄せられている。また、出会い系・買春等の温床になっているという指摘もあり、マスコミはブランド名を出さず携帯ゲームで知り合った云々としか書かないためにその危険性もあまり知られていない。
消費者庁も１月になって矢継ぎ早に、業界に対してコメントしており、悪質な業者は厳正に対処するとし、これに反応した投資家は、両社の株価をこれまでに２割以上押し下げている。

過去、消費者金融・クレジット業界がそうであったように、こうした問題が、いつまでたっても収まらないならば、国は法律を用意することになる。業界が自主規制しても、業績には大きな影響が出てくるものと思われるが・・・。

２社は業界のリーダーとして、消費者庁対策＝国民の声の対策を最優先すべき時に本末転倒な事態を自ら作り出している。これでは、国が、ゲーム業界に対し、規制する法律や指針を発するしか業界の健全育成は望めないものとなろう。

ソーシャルゲーム業界は、超急成長してきた業界だけに、担う企業がまだ個人商店の延長過程にある。ソーシャルゲーム業界の団体などあるのだろうか?　業界が自ら規制し、健全に成長させるには、まだ無理なようである。

しかも、日本が率先してゲーム業界の悪質部分に対し、早急に対応しなければ、業界は同じ手法で海外へも進出しており、矢崎総業の二の舞になる可能性もある。

まあこういう↓ものを出す限り駄菓子屋のバッタもん臭は消えないだろうが。

ポケモンパクリ