フタバ産業/元社長逮捕 15億円を不正融資?
愛知県警は6日、トヨタ系の自動車マフラー最大手で東証一部のフタバ産業の元社長小塚逸夫容疑者(69歳、平成12年6月~平成21年6月まで社長)が、経営が悪化した関連会社(株)ビジネスデザイン研究所(ロボット開発、株式15.8%所有、持分法適用会社、32億71百万円債務超過・・・平成21年3月末時点)への不正融資を隠すため、約15億円の振込伝票を偽造し監査法人に提出したとして、有印私文書偽造・同行使の疑いで、元社長を逮捕した。
小塚元社長は「事実と異なります」と容疑を否認しているという。また、同じ容疑で1月に逮捕した元常務市川康夫容疑者(64)ら3人を融資の穴埋めのためにフタバ産業の銀行口座から約15億円を流用していたとして、業務上横領容疑で再逮捕している。
<平成21年3月期の有価証券報告書>
同社は平成21年3月期の有価証券報告書において、平成19年11月に、子会社に対して当社従業員が融通手形15億円(3億円×5枚)を無断で振り出し、不正な金融支援が行われていました。その後、手形は回収され、裁断機にかけて処分し、その際に未使用の手形用紙45枚も廃棄処分したとの供述を得ております。発行済の手形に関しては、現在公示催告を申し立てておりますが、当該従業員が手形を処分したことの確証は得られておらず、万が一手形の所持人が現れた場合には損害を被る可能性があります。と記載していた。
ビジネスデザイン研究所が完全子会社ならば、ここまで問題にならなかったろうが、15.8%しか株は有しておらず、こうした資金融通行為は役員会の決済もとっていなかったのだろう。それ以前の平成16年3月期から20年3月期までの間、膨大な粉飾(営業利益段階の粉飾額は当期間計665億円)決算を行っており、その問題の方が大きい(粉飾修正決算報告は平成21年6月に行われた)。
ただ、逮捕容疑が、相手社が関係会社であり、そうした行為を行ったとしても、私的流用をしていない限り、自らの利益になっていない限り横領罪が成立するかは疑問も残る。
何か、粉飾決算の責任を不正融資問題で罰を与えているようでならない。
フタバ産業は自動車マフラー最大手でトヨタ向け7割。上記不適切会計等の不祥事から平成21年6月に小塚社長から、トヨタから送り込まれた三島氏に変わっている。
また、(株)ビジネスデザイン研究所は、平成21年3月末時点で32億71百万円の債務超過ながら、その後資本政策をどうしたのかどうしたのか不知であるが、生きながらえている。同研究所はロボットの特許を有しているようだ。
<フタバ産業>
連結/百万円
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2010年3月期
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2011年3月期
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2012年3月期
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売上高
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376,323
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373,458
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372,083
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営業利益
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3,183
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11,885
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2,630
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経常利益
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-399
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8,483
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335
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当期利益
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-565
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3,346
|
-4,521
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総資産
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257,205
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216,966
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221,798
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自己資本
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38,086
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38,077
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35,998
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資本金
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11,820
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11,820
|
11,820
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有利子負債
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114,452
|
85,963
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81,821
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自己資本率
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14.8%
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17.5%
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16.2%
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[ 2013年2月 7日 ]
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