アイコン 中国の輸出入大幅減少 輸出1.0%増に大幅鈍化 予想7.3%増 裁定取引取締影響

中国が8日発表した5月の貿易統計は、輸出が前年同月比1.0%増、輸入が同0.3%減、貿易収支は204億ドルの黒字だった。市場予想では、輸出が7.3%増、輸入が6.0%増、貿易収支が193億ドルの黒字だった。

輸出の伸び率は昨年7月以来の低水準。輸入も予想に反して減少しており、中国経済の減速が鮮明となった。
 

<原因:投機的な取引排除>
香港への輸出は7.7%増で、4月の57.0%増を大幅に下回ったが、 香港への裁定取引が基本的に抑制され、本土と香港の貿易が数値上急減したことが原因となっている。

市場では、先月までの2桁の伸びは、貿易決済を装った人民元の投機取引や香港の保税倉庫への輸出が背景ではないかとの見方が広がっていた。そのため、中国政府は為替差益を狙い輸出を装った資金流入などの行為の取り締まりを強化した影響が出たものとみられている。
 
<ほかの要因>
前年同月の指標が大幅に伸びていたため、その反動で今年5月の伸びは低水準となっている。
ただ、貿易が国内景気を反映して大幅に落ち込んでいることに間違いはなく、世界経済の低迷、為替レートの大幅上昇も背景にある。
 
<4月は・・・>
4月の貿易収支は181億ドルの黒字で、輸出は前年同月比14.7%増となっていた。しかも輸出は3月の10.0%増よりも増加し、中国経済の持ち直しさえ囁かれ始めていた。
中国の経済成長率に、こうした輸出入の大幅鈍化は大きく影響してくるものと思われる。
 
<中国の貿易収支>
5月
+204.3億$
4月
+181.6億$
3月
-8.8億$
2月
+152.5億$
1月
+291.5億$
12月
+316.2億$
 
[ 2013年6月10日 ]
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