アイコン 炎上する日本(2)それは一冊のマンガから始まった/護憲とヘイトスピーチの法的規制は二律背反

在日特権を許さない市民の会(在特会)による特定民族に対するヘイトスピーチは過激で、高圧的で暴力的だといわれている。

もちろん、どんなに憎くても、道徳上口にだしてはいけないことがあり、しかも「死ね」や「殺せ」などの恐怖感を与える言葉は決して許されるものではない。

前回、岐阜新聞がヘイトスピーチを法的規制できないものかという話であったが、自民の武井議員によれば、日本政府はヘイトスピーチに関る人種差別撤廃条約を留保していたらしく、その理由も違憲になるからとのこと。
これは武井議員のフェイスブック上にて先週コメントされていて、これは結構な問題定義だと思ったのだが何故か騒がれもせぬままであった。

下記が、武井氏が明かした留保された人種差別撤廃条約の条文。

(a)人種的優越または憎悪に基づく思想のあらゆる流布、人種差別の扇動、人種、皮膚の色などを異にする人の集団に対する
暴力行為またはその扇動、人種主義に基づく活動に対する援助の提供を法律で罰する犯罪であると宣言すること

(b)人種差別を助長し扇動する団体及び組織的宣伝活動を違法とであると禁止し、そのような団体または活動への参加が法律で
処罰すべき犯罪であることを認めること。

なお武井氏は、上記の条文が留保された理由について「憲法のいう集会・結社の自由を制約することになる、すなわち違憲の可能性が高いという見解です。すなわち護憲とヘイトスピーチの法的規制は二律背反ということ」と説明。
二律背反となっていることについて「『市民派』の皆さんがクリアしなければならない問題だと思います。これは憲法議論にあたっても考えていかなければならない問題です」と意味深なコメントをしている。
在特会のヘイトスピーチの是非はともかく、同団体を嫌悪し規制を呼びかけているほとんどが市民派であろうことは間違いないので、これはスルーするしかなかろう・・・

さて、そろそろ本題。
マスコミなどが在特会をネトウヨ認定しているが、在特がネトウヨかどうかはひとまずおいておくことにして、そのマスコミが毛嫌いするネトウヨなるものがどうやって形成されたのか?「ネトウヨって右翼でしょ?怖そう」とか「社会の負け組なんでしょう??」などと思われてる方が多いと思うので「ネトウヨのできるまで」ということで、順に追って説明していこう。

先のAKB総選挙でコメンテーターとしても大活躍した漫画家「小林よしのり」氏。
彼は現在のネトウヨを語るのには外せない存在である。
その彼が1998年7月10日に刊行した「戦争論」、これが右も左も、まさしく右往左往し、その刺激により“よしのり信者”と呼ばれる読者まで産み出し、その読者の増加はそのまま右翼思想の増加へもつながった。

この「戦争論」が出て以降、「左翼」と呼ばれた人たちはカタカナの「サヨク」と呼ばれるようになり、そのサヨクらは氏が産み出した読者を偏狭なナショナリズムをもつ右翼と断定して、小林氏を含めて糾弾するようになった。

漫画家・小林氏が巻き起こした論争は数多い。
橋下市長で大騒ぎになった「従軍慰安婦」、中国共産党が責め続けている「南京大虐殺」、「自虐教科書」等々・・・これだけ見れば彼はネトウヨに共感し、応援でもしているのかと思いきや、現在の彼はAKBとは逆にネトウヨを毛嫌いし真っ向から糾弾している。

驚くことに、戦争論登場以降、サヨク陣営が読者と小林氏に向けられたような言葉を氏はネトウヨに向かって吐いているのだ。

なぜ氏がネトウヨを嫌うのか?それには一つの本の存在を説明しないと始まらない。
それは、ネトウヨの原産地と呼び声高い有名掲示板2chで産まれた、戦後から日本に住む在日朝鮮人の方々をピンポイントに描いた“嫌韓流”というマンガである。

つづく


参考:小林よりのり著「ゴーマニズム宣言」より
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[ 2013年6月17日 ]
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