出店ハードルを大きく下げ、出店者数・出品数を拡大。「インターネットで買えないものはないという世界を作りたい」という。

国内ショッピングモール市場シェアナンバーワンの「楽天市場」を２０１９年までに抜き、「国内最大のECの場」を構築。ビジネスモデルは転換し、広告収入を収益の柱にすえる。

＜出店料・売上歩合とも完全無料＞今月から
＜Yahoo！ショッピング＞
　「Yahoo！ショッピング」のストア出店料（初期費用2万1000円、月額費用2万5000円）と売り上げロイヤルティ（売り上げの1.7～6.0％）を今月から完全無料化する。
販売店は、「Tポイント」の原資負担（売り上げの1％～15％）や決済手数料など一部の費用を支払うだけで出店・販売できるようになる。

＜ヤフオク！＞
　「ヤフオク！」の出店料（月額1万8900円）も無料化。
ヤフオク！ではさらに、個人の出品システム利用料を原則無料化（Yahoo！プレミアム会員への登録が必要）する。

また、年内をめどにYahoo！ショッピングにも個人が出店できるようにする。

出品品を売りたければ、広告を出しなさいというスタイルに変える。

＜ｅコモース株暴落＞
楽天さんにとっては、孫さんの発言が青天の霹靂だったことからか、膨大な出店数による出店料で稼ぎまくる楽天のビジネスモデルだったことからか、株式市場の反応は、前日1354円から本日は一時前日比▲20％減、▲270円安の1084円まで下げた。
ほかには、
スタートトゥデイが2661円から一時前日比7.6％減の2460円に、
カカクコムが、2118円から一時1985円に、
肝心のヤフーも572円から一時507円へ
大幅に値を下げた。
ところが、しっかりものの損しない孫さんは、ヤフー子会社のアフェリエイト広告を担当する「Ｖコマース」株が前日の1042円から棒上げ状態、一時1342円をつけている。

楽天などは、今後、ビジネスモデルそのものを問われることになり、前門のアマゾン、後門の孫さんから追い立てられることになった。

ハーバードのＭＢＡ取得の三木谷氏は、いつのまにか政治家になったつもりなのか、政権と密着プレーしているようだが、労働政策で何でもかんでも新自由主義経済で規制をなくしてしまえば、低賃金労働者のみが増加し、楽天の販売増も期待薄となろう。企業は、従業員に対して一円も支払いたくないのが極限の本音である。東電が1000億円かかるとして、利益経営の観点からフクシマ地下水の遮水工事をしなかったように。