アイコン 偽装食材事件 三笠 安物豪州産牛の成型加工肉を和牛として提供

高級料理の価値はどこにあるのか

偽装食材問題で、牛脂注入加工肉を 仕入食肉業者が行っていた場合、どんな肉を使用しているかわからないと当JC-NETで指摘していたが、近鉄ホテルズ系の旅館「奈良万葉若草の宿三笠」 が、子供用献立で「和牛ステーキ」として出していた加工肉が、外国産牛肉を使用していたうえ、ツナギにアレルギー物質の乳や大豆、小麦を使用し、アレル ギー物質が含まれていることを、メニューに表示していなかったと11月2日報道されている。

アレルギー体質のそうした人たちが食し た場合、アレルギー反応を起こすケースもあり、表示することももちろんのこと、厳重に管理運営することが求められている。一般客が利用するレストランやホ テルでは、特に注意が必要であるが、超一流ホテルや旅館・レストランならば、その上の厳重な管理運営が要求される。
重篤と場合は、昨年12月調布市の小学校で、乳製品を含む食材を給食で食した小学生の女児が死に至ったケースもある(最初の分はアレルギー対策品を食し、2杯目を教師がアレルギー体質を見逃し、チーズ入の食材を提供したため発症して死亡した悲しい事件のように。)

三笠では、転勤してきた現料理長になってから、加工肉=成型肉が使用されだしたことが判明しており、その『加工肉の納入時の段ボール箱に貼られたラベルには、「牛肉加工肉(成型肉)」と記され、「豪州産」「原材料の一部に乳、大豆、小麦を含む」と明示』 されていたという。
三笠の料理長は「和牛と思っていた」など嘘の御託を並べた結果、墓穴を掘っている。
そもそも、阪急阪神ホテルズ系ホテルで偽装食材事件が表面化、この間、近鉄系ホテルには、調査時間や釈明方法など弁護士とも重々打ち合わせる時間があり、そのうえで発表に至っている。
「三笠」の料理長の釈明は、今回の毎日新聞の取材により、根底から覆されるものとなっており、阪急阪神ホテルズに続き、近鉄ホテルズの最高経営責任者の首も危うくなってきた。

毎日新聞の調べでは、三笠の仕入価格は外国産牛の加工肉であり1キロ当たり約3,200円(100g320円)で、本来の和牛価格は8,000円(100g800円)前後であったという。
ここまでくれば、料理長の質だけの問題ではなく、近鉄ホテルズの経営の根幹を揺るがすものとなっている。

<スーパーでも和牛は498円/100g>
スーパー「オークワ奈良古市店」の11月3日のチラシでは、国産和牛(黒毛和牛・交雑種除く)のロースステーキ肉の100gの特価は498円である。
「三笠」では、家庭で食するそうした肉より安い、海外産のそれも肉部分と筋や脂部分を除去した赤身肉部分を取り出し、乳・大豆・小麦などを加工したツナギ材でステーキ型に成型し、本物牛肉に偽装した肉を使用していた。
こうして、ミシェランガイドで星を取っていた「三笠」である。
多くの板さんたちは、学歴はほどほどで、勉強の出来もほどほどだが、料理の腕前だけはプロ中のプロが有名レストランや有名ホテルの板さんとなっている。その腕前は決して偽装食材を提供して、味を誤魔化し提供するものではない。
板さん=コックさん=シェフさんたちは、食材そのものからおいしさを最大限引き出し、プロの味として客に提供している。そうした板さんたちの風上にも置けない三笠の現料理長らである。これでは中国の守銭奴料理人となんら変わりはない。
 

[ 2013年11月 5日 ]
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