アイコン 万能細胞「STAP細胞」 各者コメントと小保方晴子女史の略歴

皮膚などの体細胞を弱酸性の溶液に30分間ほど浸すだけで身体のさまざまな組織に なる「万能細胞」=STAP細胞を作り出すことにマウスの実験で成功したと理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子研究ユニットリーダー などの研究グループが1月29日発表した。
iPS細胞などと違い、周りの環境を変えて刺激を与えるだけで細胞が変化するという革新的な技術で、再生医療や免疫の研究などに貢献できる可能性が高い。

1、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授は「興味深い研究で、細胞の初期化を理解するうえで重要な成果である。医学応用の観点からiPS様細胞の新しい樹立法とも捉えることができ、人間でも同様の方法でできた場合、従来の方法とさまざまな観点から比較検討する必要がある。今後、人間で成果を得られることを期待している」

2、慶応大学医学部の岡野栄之教授は「体のさまざまな組織に変化する細胞を作り出すのに遺伝子の導入や薬剤を使わずに成功したのはこれが初めてだ。しかもしっかりした手法で証明している点は高く評価できる。遺伝子の導入やクローン技術に続く、第3の方法として発展する可能性が期待でき、画期的だ」

3、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのクリス・メイソン教授は「これまでの常識を変える刺激的で驚きの発見だ。今回の発見がヒトにも応用できるのであれば、患者一人一人にあった薬が開発される時代の幕が開くだろう」

4、大阪大学医学部の澤芳樹教授は、「iPS細胞より短い期間で作れるうえ、細胞に遺伝子を入れる操作をしないため、がんになりにくいと考えられる点は、将来、患者の治療に応用する際に条件がいいように思える。しかし、この細胞はまだマウスで作ることができた段階で、ヒトとはさまざまな組織になる細胞の作りやすさが違うため、ヒトの細胞でも同じことが起きるか検証していくことが必要だ」

5、理化学研究所バイオリソースセンター遺伝工学基盤研究室の小倉淳郎室長は、「STAP細胞がヒトの細胞でも実現すれば、iPS細胞やES細胞との比較が進み、今後、医学に応用された場合、治したい病気によってどの細胞を使えばよいか選択肢が広がる。また、iPS細胞やES細胞と違い、胎盤まで作る能力があるので哺乳類の胎児の状態を体外で研究できる可能性も高まる」

<小保方晴子さんの略歴>
今回の研究を中心になって行った小保方晴子さんは30歳。
千葉県松戸市出身
1、早稲田大学理工学部応用化学科卒業
2、再生医療の研究拠点である東京女子医科大学の先端生命医科学研究所で、さまざまな細胞の基になる幹細胞や体の組織の再生などに関する研究推進。大学院生。
3、2008年、この分野で先進的なアメリカのハーバード大学医学部に留学
今回の研究を共同で行ったチャールズ・バカンティ教授の下で学ぶなかでSTAP細胞を作り出すヒントを得た。
4、平成23年からは神戸の理化学研究所に移ってSTAP細胞作りの本格的な研究に入り、
5、昨年29歳の若さで研究チームのリーダーに就任していた。

解説発表した小保方晴子女史の満面の笑みは、若くとも長年研究してきた成果が現出、その自信に溢れた笑みと思われる。
小保方女史は、「この研究は、今すぐ誰かの役に立つわけではない。いつか、世界に貢献できるようになりたい。そのために研究を続けたい」としている。

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[ 2014年1月30日 ]
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