アイコン 米FDA エボラ治療薬に富山化学工業の「ファビピラビル」を承認へ 富士フイルム傘下

ブルームバーグは7日、米政府機関が、富士フイルムホールディングスのインフルエンザ治療薬を、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱の治療に利用する承認手続きを急いでいると報じた。
 この治療薬は、富士フイルム傘下の富山化学工業が開発した「ファビピラビル」。米国ではインフルエンザ治療薬として治験の最終段階にある。
 ブルームバーグは、米国防総省報道官の話として、富士フイルムの提携先である米製薬会社メディベクターが、エボラ出血熱の治療薬として申請をする方向で、米食品医薬品局(FDA)と協議していると伝えている。

富山化学工業は、富士フイルムの薬品業界参入の一環で、2008年3月TOBより買収され、傘下に入っている。

「ファビピラビル(商品名:アビガン)」の特徴
「ファビピラビル」は日本で承認されているインフルエンザ治療薬、アメリカでの承認には改めて臨床試験などする必要があり、時間がかかりすぎ、日本で承認されていることから、急遽、承認へ動いているものと見られる。
ウイルスは、いずれも、自分の力だけで増殖できず、宿主細胞を乗っ取ることで増殖するという性質を備えている。
ファビピラビル(商品名:アビガン)は、インフルエンザウイルスの増殖自体を抑制する作用を有し、薬の投与開始が遅れたとしても効果を示すことが確認されている。ウイルスの遺伝子の合成過程に作用することによってインフルエンザウイルスの増殖を抑制し、病気を治療する薬剤とされる。
 インフルエンザ薬「タミフル」もその効能を有しているが、感染して2日以内に処方することが求められている。 エボラ感染者は、いつ感染したかわからない人たちばかりであり、「ファビピラビル」の方がウイルスに対して優れているとされる。ただし、妊産婦の使用は禁止制限されている。

<治療中のアメリカ人2名>
西アフリカで感染した医師と宣教師の米国人2人が、アトランタの大学病院に運び込まれ、隔離治療を受けているが、サル実験で効能があったとされるマップ・バイオファーマシューティカル社の薬剤「ZMAPP」が、治療薬として緊急使用され、病状が安定していると伝えられている。
なお、西アフリカから帰国したNYの人が、エボラを発症した可能性で病院隔離されていたが、7日陰性であることが病院から発表された。アメリカにいる感染者は上記2名だけ。

[ 2014年8月 8日 ]
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