アイコン デング熱 治療薬に解熱・鎮痛剤のアスピリン、イブプロフェン、ロキソニは厳禁

厚生労働省は16日、デング熱の治療で市販の解熱剤や鎮痛剤にも含 まれるアスピリン(バイエル等、商品名:同)やイブプロフェン(商品名ブルフェン)、ロキソニン(第一三共、商品名:同)などは、デング熱が重症化した場 合、出血傾向を促進する恐れがあるため、使用すべきでないと注意喚起した。診療指針を改訂し、医療機関などに周知した。

デング熱では、急な発熱や頭痛のほか、止血作用のある血液の血小板の減少がみられる。これらの薬剤には、血小板の働きを抑える作用があるという。
 デング熱には有効な抗ウイルス薬やワクチンはなく、水分補給やアセトアミノフェンなどの解熱剤による対症療法が基本とされている。

<17都道府県に拡がる>感染者126人に拡大
厚労省は16日、国内でデング熱に感染した患者が東京都や埼玉県、千葉県で新たに10人確認され、国内感染は17都道府県の計126人になったと発表した。
 10人は10~50代の男女で、8月29日~9月13日に発症した。
このうち、8月29日に発症した東京都の40代男性は、これまでに感染場所として推定されている東京・代々木公園周辺や新宿中央公園などを訪れておらず、どこで感染したか不明という。
 ほか9人は、いずれも代々木公園周辺や新宿中央公園で蚊に刺され感染したとみられる。10人のうち、重症化した人はいない。

<デング熱>
ウイルス性熱帯病の一種、主な媒介生物はヤブカ属の中でも特にネッタイシマカやヒトスジシマカなどのヤブ蚊によって媒介される。
潜伏期間(感染してから症状が出るまでの期間)は、3~14日であるが、ほとんどの場合は4~7日後には発症する。
一過性の熱性疾患であり、症状には、発熱・頭痛・筋肉痛・関節痛、はしかの症状に似た特徴的な皮膚発疹を含む。
治療方法は、対症療法が主体、急性デング熱にはいま起きている症状を軽減するための支持療法が用いられ、軽度または中等度であれば、経口もしくは点滴による水分補給、より重度の場合は、点滴静脈注射や輸血といった治療が用いられる。
稀ではあるが、生命を脅かすデング出血熱に発展し、出血、血小板の減少、または血漿漏出を引き起したり、デングショック症候群に発展して出血性ショックを引き起こすこともある。

デング熱では、日本の防疫体制は、人口最密集地の東京新宿での患者発生ながら、後手後手になっていることは歪めない。
 

[ 2014年9月17日 ]
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