アイコン 中国GDP14年7.3%、15年7.0%へ低下予想/中国社会科学院 チャート付

中国政府直系の中国社会科学院は15日、中国の国内総生産(GDP)成長率が、2014年見通しの7.3%前後から低下し、15年はさらに低下し7.0%前後になるとの予測を発表した。
中国人民銀行(中央銀行)も7.1%に下落するとの予測を公表した。
社会科学院は、製造業の生産能力が、過剰生産と過剰設備問題や、地方都市を中心に不動産の売れ残りが多いことが投資の鈍化を招き、15年は成長率がさらに低下すると分析した。
  一方、人民銀行は12日、15年は輸出が伸びるものの、不動産投資の減速で経済が下押しされると予想した。14年の成長率は7.4%と予測している。
 以上、報道

中国は、不動産バブル崩壊により、不動産会社が膨大な在庫を抱えており、15年はその処理に追われる年としているようだ。その結果、鉄鋼・セメント・石炭などのインフラ関連産業が低迷することになり、家具や家電などの消費も引きずられ、経済成長の下押し材料ばかりが増加することになる。
アメリカは別として、頼りの経済規模の大きい欧州経済は低迷したままとなっており、他力でのプラス材料は限られている。
欧州はせっかく経済が回復しかけていたが、ウクライナ問題では、ほとんど影響を受けないアメリカ主導による欧米とロシアの経済制裁合戦に突入したことにより、景気回復の予兆はなくなり、低空飛行状態に再度至っている。オバマはロシアに対し、経済制裁強化をもくろんでいるが、欧州各国は経済優先から二の足を踏んでいる。欧州各国も選挙が近づけば、与党は経済低迷の責任を問われることになる。

オバマはウクライナに対し、CIAを利用しクーデターを起こさせたものの、直接軍事支援を行う金の玉は持ち合わせていない。
IMFの予想によれば、15年は、下記表のように米国の景気拡大は続き、欧州も経済回復してくると予想している。明るい材料だ。経済回復の悲観論としては、急激に下がった原油燃料価格の動向であるが、非産油国はその恩恵に授かることから、問題は相殺されるよう。

中国の経済成長率チャート
成長率%
10億人民元
備考
2000年
8.40
5,217.00
 
2001年
8.30
5,650.01
 
2002年
9.10
6,464.16
 
2003年
10.01
6,781.19
 
2004年
10.10
7,466.09
 
2005年
11.30
8,309.76
 
2006年
12.68
9,363.15
 
2007年
14.20
10,692.71
 
2008年
9.64
11,722.92
リーマン・ショック、北京5輪
2009年
9.21
12,803.10
 
2010年
10.41
14,135.95
上海万博
2011年
9.30
15,450.59
 
2012年
7.65
16,632.94
 
2013年
7.70
17,913.68
 
2014年(予)
7.38
19,236.37
2000年比較:3.68倍 
・実質経済成長率、IMF版。 2014年12月15日現在1元は19.06円
 

 

世界 実質GDP見通し(IMF、2014年10月時点)
 
2013年
2014年予
2015年予
世界
3.3
3.3
3.8
先進国
1.4
1.8
2.3
米国
2.2
2.2
3.1
ユーロ圏
-0.4
0.8
1.3
日本
1.5
0.9
0.8
新興国
4.7
4.4
5
アジア
6.6
6.5
6.6
中国
7.7
7.4
7.1
中南米
2.7
1.3
2.2
中・東欧
2.8
2.7
2.9
旧ソ連
2.2
0.8
1.6
アフリカ
5.1
5.1
5.8
 
[ 2014年12月16日 ]
スポンサード リンク

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   


PICK UP

↑トップへ

サイト内検索