アイコン 12月企業物価指数も2ヶ月連続マイナスの0.9%下落  要因は原油安ほか

日銀が15日公表した2014年12月の企業物価指数は、同年4月に引き上げられた消費税の影響を除き前年比▲0.9%下落し2ヶ月連続のマイナスとなった。
下落幅も11月の▲0.2%から拡大し、前月比でも▲0.4%下落した。
世界的な原油急落や鉄鋼など商品市況安が響いた。原油安は電力会社やガス会社の値下げを通じて今後も指数を下押しする見通し。

企業物価指数は、企業間で取引される財の価格指数。12月の指数は104.8(2010年基準)で、消費税の影響を含むベースでは前年比1.9%上昇、前月比で▲0.4%下落した。
前月比で指数を押し下げたのは、ガソリンや軽油、A重油などの石油製品。ベンゼンなど化学製品、鉄スクラップなども下落した。一方、アルミニウム合金や豚肉、鶏卵などは上昇した。
消費税を除く前年比のマイナス幅が11月と比較して▲0.7ポイント拡大した要因について日銀は、前月比の下落率▲0.4%分が原油安、それ以外が従来の円安効果や鉄スクラップ値上げ効果のはく落によるとみている。

過去3ヶ月間で半値に急落した原油市況はいまだ底値が見えないが、仮に現在の1バレル40ドル台後半で下げ止まったとしても、国内の電力・ガス会社は原油安を徐々に料金値下げに反映するため、今後は最大5ヶ月間、指数の下押し要因となると計算されている。

鉄スクラップは、中国の鉄鋼需要減や韓国の電炉メーカーの需要減から下落が続いている。
(中国の不動産バブル崩壊により、中国の鉄鋼生産(7.8億トン/2013年)は、2億5千万トンから3億トンが過剰と推定されており、日本の生産能力1億トンからして、今後、中国から安価な鉄鋼製品が大量流入すると見られる。日本の鉄鋼会社はアベノミクスと復興内需にこれまで価格を上げてきている。)

2014年通年の企業物価指数は、前年比3.1%上昇し、2008年の4.5%以来の上昇率だった。消費税を除くと同1.0%上昇し、13年の1.3%からプラス幅は縮小している。
以上。

[ 2015年1月15日 ]
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