ワタミの第１四半期の売上高は前年同期比▲１２．５％減の３４５億円となった。「和民」では今春からメニュー全体を値下げしたが客離れが続いており、４～６月の既存店売上高は１０・４％減と苦戦。ただ、不採算店舗を削減したことで、部門の赤字幅は減少した。
　一方、稼ぎ頭だった介護事業部門の営業損益は１億円の赤字（前年同期は７億円の黒字）に陥った。施設の入居率は前年同期の８４・１％から７８・３％に低下した。

ワタミでは、外食メニューのてこ入れなどで客数減は底を打ったとしており、１６年３月期に純損益で１０億円の黒字とする業績予想は据え置いている。
ブラック介護事業問題の影響が続いているのだろう。雇用者を粗雑に扱えば、いまやネット社会、即、全国に広まる。低所得の非正規雇用者が増加し、こうした層の不満が蓄積され、ネット社会へその不満が拡散されることの見本のような会社となってしまった。
同社は赤字を素直に受け入れ、従業員を大切にし愛されれば、客にも好影響し早期に回復すると思われるが、赤字で逆にヒステリックな状態を続ければ、回復は長引くことになろう。大将は国会議員でもあり、ぜひ国の見本となる外食および介護事業者になって欲しいものだ。