アイコン 2015年の中国自動車販売状況 現代自動車値下げしても売れなかった現実

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中国の自動車市場では、スマホ同様圧倒的な存在感を示していた韓国車が一時の勢いを失っていると中国メディアの新浪専欄が次のとおり報道している。
中国自動車市場における韓国車の売れ行きが2015年に入って突然悪化したのはなぜだろうか。

中国自動車市場が減速しているのは確かだが、それ以外にも原因はあるのだろうか。
中国自動車市場で韓国車が15年になって「まるで一夜のうちに」売れなくなってしまったと形容し、その理由を分析している。
記事は、韓国車の販売が減速した理由としてまず「生産能力のボトルネック」を挙げ、北京現代は生産能力のボトルネックという問題を抱えており、それが15年の販売量の減少につながったと指摘している。

さらに、「中途半端なセールスポイント」も問題とし、燃費を最優先に考える消費者は日系車を、価格を最優先するユーザーは中国自主ブランド車を選ぶとする一方、韓国車が売りにしているのは「ハイテク感」であり、車にハイテク感を持たせるのは今やどのメーカーにとっても共通事項、韓国車はユーザーに選んでもらうための決定的な吸引力を持ち合わせていないと分析した。
さらに、「競争相手の実力」について、ドイツや日系の高級車は、韓国の高級車が中国の自動車市場でシェアを獲得することを「許さない」とし、韓国車は中低級車の市場においてかろうじて踏ん張っていると主張している。

中国で人気のSUV市場においても民族ブランド車の躍進の前に韓国車は非常に苦戦しているのが現実。
さらに民族ブランド車の品質向上も理由の1つだとし、韓国車が獲得していた市場を廉価な中国車が確実に奪っていると指摘。

こうした複数の要因を総合して考えると、韓国車が非常に薄い氷のうえに「大きな王国」を築いていたことがわかる。
薄い氷のどこかに衝撃が加わればすぐに割れて、その上の建物が問題に直面してしまうような印象だとしている。
一部では、北京現代はSUVの投入に出遅れ、市場の変化について行けなかったことが急失速の原因との分析もある。

韓国車メーカーは、中国の消費者の需要の変化に敏感になり、ユーザーの視点に立脚しつつ、他メーカーが真似できないセールスポイントを造り出し、ユーザーに韓国車を選択してもらうための強力な動機を与えることが求められているとしている。さもなければ、社会の変化や競争相手の成長により急失速するという事態が中国以外の市場においてもおこりかねないと指摘している。
以上、

<韓国勢、11月・12月は新車攻勢でいくらか挽回>
確かに年末商戦に向けモデルチェンジされたSUV始めとして韓国車は売れている。しかし、強力な値引きなど、かなり無理して売っているものと見られる。韓国勢は6月までの不振から、7月から大幅値引きをして販売していたが、販売数量では成果を挙げられなかった。
中国では、薄れてきたとはいえ反日感情の人たちは多く、いまだ販売に影響している。今年は、そうしたなか日系車の反撃を見た。特にホンダ車の新車攻勢のSUVの「ヴェゼル(Vezel、繽智)」や「XR-V」が飛ぶように売れた1年であった。
中国では、民族メーカーも含めれば、山のようにメーカーが乱立している。そのため、ネットなどで人気化すれば、拡散され売れる。特に新車に目がないようで、顔をいくらか変えるだけのモデルチェンジ車などを出し続けることも必要となっている。 
それほど山のような数のメーカーから、矢継ぎ早にモデルチェンジ車が販売されている。その中で(低価格だけではなく)ビッグヒットしている車両もあり、民族系メーカーの販売数量の増加を見ている。国外の人気車を真似して即製品化する技術は目を見張るばかり。

 

 

中国における韓国系車の販売推移
 /万台
販売台数
前年比
中国全体
12
 21.47
 17.5%
15.4% 
11
18.02
11.5%
20.0%
10
15.79
5.6%
11.8%
9
13.23
-13.1%
2.1%
8
9.62
-26.6%
-3.0%
7
8.42
-32.7%
-7.1%
6
9.77
-29.0%
-2.3%
5
12.90
-9.9%
-0.4%
4
14.62
2.5%
-0.5%
3
16.25
10.2%
3.3%
2
11.95
0.9%
-0.2%
2015/1
15.94
-9.0%
7.6%
2015
167.88
-4.9%
4.7%
2014
176.61
12.0%
12.9%
2013
157.75
17.7%
17.9%
2012
134.00
8.7%
4.3%
2011
117.23
 
0.8%
・韓国系のほとんどは現代と起亜の分

 

2015年12月と年間 中国・国別ブランド乗用車販売台数とシェア
中国汽車工業協会版ほか
 
12月
1~12月
 
 
台数
前年
台数
前年
 
 
(万台)
同月比(%)
(万台)
同月比(%)
 
乗用車
244.21
18.3
2,114.63
7.3
 
セダン
128.09
1.3
1,172.02
-5.3
 
MPV
27.27
27.1
210.67
10.1
 
SUV
79.4
60.7
622.03
52.4
 
バン
9.46
2.9
109.91
-17.5
 
商用車
34.34
-1.6
345.13
-9.0
 
総計
278.55
15.4
2459.76
4.7
 
 
12月
1~12月累計
台数
前年
台数
シェア(%)
前年
(万台)
同月比(%)
(万台)
同期比(%)
民族系
103.64
21.6
873.76
41.3
15.3
日系
42.58
8.1
336.43
15.9
8.7
独系
36.70
24.6
399.82
18.9
1.5
米国系
31.22
16.7
259.57
12.3
2.8
韓国系
21.47
17.5
167.88
7.9
-4.9
仏系
7.72
19.1
7,293
3.5
0.3

 

中国の日系車の2015年12月と年間の販売状況
メーカー
12
前年比
年間
前年比
日産
159,100
15.0%
1,250,100
6.3%
ホンダ
137,579
29.1%
1,006,332
32.5%
トヨタ
122,000
-2.4%
1,122,500
8.7%
マツダ
25,071
15.0%
235,261
11.5%
スズキ
24,861
0.2%
200,458
-21.6%
三菱
9,172
-16.0%
89,619
-1.2%
スバル
5,242
6.2%
47,041
-13.8%

 

[ 2016年1月13日 ]
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