気象庁は、日刊紙コンパスに、高速鉄道の建設地域付近に地震が起こる可能性がある断層などが、４ヶ所あると説明した。
西ジャワ州スバン県からクニンガン県にわたり断層があり、１８４２年と７５年、１９１２年、９０年に地震が発生。そのうちマジャレンカ県で発生した地震はマグニチュード（Ｍ）５.８を記録し、同県で多くの建物が倒壊している。

　西ジャワ州バンドン市の北１０キロの位置にある活断層はＭ６.３レベルの地震を引き起こす可能性があると指摘。
さらにインド洋の海底にあるプレート（岩盤）では、将来的にＭ８.５以上の巨大地震を起こす可能性があるという。

火山地質災害対策局（ＰＶＭＢＧ）も高速鉄道の建設区域の一部は地盤が弱いと指摘している。気象庁、火山地質災害対策局ともに今回の高速鉄道計画に関してリスク調査を求められていないという。

＜複数の許認可未取得＞
　運輸省鉄道総局のヘルマント・ドウィアトモコ総局長は１月２６日、事業を主導する高速鉄道インドネシア・中国（ＫＣＩＣ）社の作成した書類が中国語だったため、英語に翻訳してから提出するよう、書類をいったん返却したと述べ、建設の許認可をまだ出していないと語った。

　運輸省の政令によると、必要な許認可は１１種類。１月２５日時点でまだ複数の許認可が未取得という。

プラモノ・アヌン内閣官房長官は、起工式が開かれた前日の２０日時点で、環境林業省による環境影響評価（アムダル）が最後の許認可と説明していた。

起工式にはジョコ・ウィドド（通称ジョコウィ）大統領含め関係閣僚が出席したが、ジョナン運輸相は欠席している。　事業を主導するリニ・スマルノ国営企業相との確執が取り沙汰された。

ジョナン運輸相は２７日、高速鉄道について「私は事業の手続きを進めるだけで、事業の適性や収益性などはリニ氏に聞いてほしい」と強調した。
　
同相によると、契約期間を５０年に設定し、５０年経過後にＫＣＩＣ社から政府へ事業を引き渡す。「建設計画の調査は最善を尽くす。途中で工事が中断した場合、政府は責任を持たない」と話した。
国会第５委員会（運輸・インフラ担当）の議員からは「（高速鉄道計画について）本来主導するのは運輸省。なぜ、国営企業省が前にでているのか」と疑問視する声が上がっている。
以上、ジャカルタ新聞等参照

＜メガワティ＞
元大統領だったメガワティ(スカルノ大統領の第一夫人の長女)が党首の闘争民主党、ジョコ現大統領が所属している。メガワティは大統領だったが、選挙では当選していない。
大統領選でワヒド大統領に負けたものの副大統領就任、ワヒド大統領か弾劾を受け失職、棚から牡丹餅で大統領に就任した。その後、大統領選挙に２度出ているが、人気がなく２度とも前ユドヨノ大統領に負けている。
ジョコ大統領政権下では、長女のプアン・マハラニ闘争民主党副党首を人材開発・文化担当調整大臣就任させている。
メガワティがジョコの院政をはかろうとしているようで、国家警察長官人事では裁判沙汰のブディ・グナワン候補をごり押ししたが、反対にあいジョコ大統領が撤回した経緯がある。
メガワティは中国と近く、大統領時代にも多くの中国資本を導入した経緯があり、昨年１０月には、イ中国交樹立６５周年の記念式典に出席のため中国を訪問し、習近平国家主席と投資など話し合う場を持っていた。

ジョコ政権での２０１５年５月の閣僚人事では政権与党の
闘争民主党（PDI-P）4人
民族覚醒党（PKB）4人
ナスデム（国民民主）党（NasDem）3人
ハヌラ（国民純心）党2人
開発統一党（PPP）1人
が就任しており、闘争民主党のジョコ+メガワティの我がままは通らない。

しかし、新幹線を取り仕切っているのは、運輸大臣ではなく、闘争民主党のジョコ大統領とリニ国営企業担当大臣の２人のようだ。

習は、女性を落とすのがチョー得意、メガワティ、メルケル、朴・・・男の金は嫌っている。

１月２１日、ジョコ大統領も出席して起工式が行なわれた西ジャワ州西バンドン県チカロンウェタン郡の用地