アイコン 中国経済瓦解 銀行の不良債権率51%増 7年ぶりの高水準

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中国の銀行監督当局(銀監局)は15日、国内の銀行が保有する不良債権の総額は昨年末の時点で、1兆2744億人民元(約22兆円)と、1年前に比し51%増えたと発表した。

この結果、銀行の貸し出しに占める不良債権比率は、2015年末の時点で1.67%となり、2014年末と比し0.42ポイント上昇した。
不良債権比率の上昇は、年ごとの統計としては3年連続で、リーマンショックが起きた2008年以来、7年ぶりの高い水準になった。
これは国内の不動産投資や輸出が振るわないなか、銀行の融資先のうち製造業などで経営が悪化している企業が一段と増えていることを示している。
これについて、銀監局は「銀行業界全体としてリスクに対応する力を保っている」と説明し、銀行経営に問題はないとしている。
ただ、金融関係者の間では、公表されている不良債権は日本などと比べて審査基準が甘く、実際の比率はこの数倍に上るという指摘も出ている。

<シャドーバンキング資金が事態をさらに悪化させる>
さらに、経営不振企業を生きながらえさせているのは、高利のシャドーバンキング資金にあると指摘されており、金融機関や企業の多くがシャドーバンキング資金を裏で運用させたりしていたことから問題は大きく、複雑となってくる。中国では、こうした貸付金を証券化して国民に販売していることから、消費への影響も懸念される。(サブプライムローン問題と一緒)

約200兆円ともされるシャドーバンキング資金は、2014年春まで、中国当局はまったく把握していなかった。市場の資金が急に枯渇したり、不動産バブルをいくら規制強化してもなかなか納まらないという現実に直面、その後、銀監局は、金融機関などの調査に乗り出し、ある程度明らかになっていると思われるが、一切、当局は内容を明らかにしていない。

中国は、余剰生産業種の整理統合や赤字企業の整理・再編を今年の経済運営の柱に据えているため、銀行の経営環境が厳しさを増すことも予想され、景気の減速が鮮明になるなか、中国政府は金融の安定という点でも、難しいかじ取りを迫られる。
すでに、中国から資金が膨大に逃げ出し(元をドルにすることを意味)、外貨準備高が大きく損なわれてきている。

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[ 2016年2月16日 ]

 

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