アイコン 鉄鋼業界を錯乱させる中国に対する世界の反撃 米500%の関税 韓国は泣く

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中国中央政府は、内需不振により鉄鋼の過剰生産施設に対して、構造改革を行うと宣言したものの、蓋を開ければ何もせず、今年になり、不動産価格の上昇を受け鉄鋼生産は以前の生産量に逆戻り、鉄鋼製品を世界中に販売しまくっている。
主要国の殆どは鉄鋼業界を基幹産業の一つとしている。しかし、中国製品の来襲に各国の鉄鋼会社は経営が悪化している。
ま た、中国の鉄鋼業界の生産回復は、大気汚染を拡大させ続けている。例年3月には収束する韓国や九州各地へ高濃度のPM2.5による大気汚染が、5月下旬と いうのに撒き散らす最大の原因となっている。北京周辺の河北省の大工場地帯や重慶や原油生産により新たにウイグル地区も重化学工場が大量進出、生産コスト が上がる煤煙対策の触媒など付けず、世界中に煤煙を撒き散らしている。先代の米国の中国大使はあまりの大気汚染に任期途中に米逃げ帰ってしまったほどだ。

<米国が大反撃>
米国は、中国の鉄鋼製品に最高400~500%の関税をかけ、全面戦争を宣言している。これに対し、中国は米国を世界貿易機関(WTO)に提訴する方針を示唆している。
このほか、欧州連合(EU)が最近中国製鉄鋼製品に対する反ダンピング調査を開始し、先進7ヶ国(G7)首脳も鉄鋼の供給過剰問題を指摘するなど、反ダンピング戦線は拡大している。

 

<韓国は規制かけるも恫喝を入れられ大量流入>
韓国鉄鋼業界も影響を受けている。米政府が中国製品と同時に韓国製品についても最高50%の反ダンピング関税を適用した。対米輸出ルートが断たれた中国の鉄鋼メーカーが韓国市場で攻勢をかけた場合、韓国は米中のサンドイッチ状態になる懸念も浮上している。

韓国メーカーは、稼動しだしたベトナム産鉄鋼製品も輸出先に困り果てている。東南アジアでは、中国製品が価格を荒らしまくっており、インドネシアでも韓国企業が鉄鋼生産を開始しており、四面楚歌の状況に陥っている。
韓国iは、中国経済の低迷からいち早く安価な鉄鋼製品が流入しだし、韓国内で値崩れを起こしたことから、韓国政府が規制をかけたところ、中国当局から恫喝を入れられ、その後は中国鉄鋼品が大量に輸入され続けている。これは中国向けの輸出比率が高く、報復を恐れた結果である。 
韓国の鉄鋼製品は、特殊鋼を除き行き場を失っており、安価販売するしかなくなっている。上述のように韓国企業のベトナム・インドネシア製品も同様に行き場を失うか、中国の安価製品と競争して値引き販売しているのが現状となっている。

<欧州も中国に圧力強める>
 米国は最近、中国の鉄鋼製品に対し、事実上の「輸入禁止令」を下した。米商務省が5月17日、中国製冷延鋼板に過去最高となる522%の関税をかけたのに続き、25日には中国製の耐腐食鋼に対して451%の関税を適用することを決定している。さらに26日には、米国際貿易委員会(ITC)が中国の鉄鋼メーカー40社を対象にカルテル、ハッキングによる企業秘密入手などの疑いで調査に着手したと発表した。
米鉄鋼大手USスチールの提訴を受けた動きで、今回の提訴で「クロ」判定が出れば、輸入禁止、押収が可能となり、中国製鉄鋼製品は事実上、米国に輸出できなくなる。

<中国の反撃>
中国も反撃に出ている。中国商務省は5月27日、「米国の措置は、世界の貿易秩序を混乱させる保護貿易主義だ。WTOの関連規定により、中国企業を支援していく」とする声明を発表した。

 すると、今度はG7が中国に圧力をかけ始めた。日本でのサミット(首脳会議)を終えたG7首脳は27日、宣言文に事実上中国を念頭に「鉄鋼産業の政府補助金といった市場歪曲措置をなくすべきだ」との文言を盛り込んだ。

欧米先進国は、中国のダンピング攻勢で自国の鉄鋼メーカーが深刻な被害を受けていると主張している。
世界の鉄鋼生産量の半分(約8億トン)を占める中国が供給過剰を解消するために輸出を増やしていることで、鉄鋼価格は12年当時に1トン当たり平均600ユーロ(約7万3600円)から現在は400ユーロへと30%以上下落している。

<世界の鉄鋼メーカーは、深刻な経営難に直面>
インドのタタ・スチールは英国事業からの撤退を決定。英国で4万人分の雇用が失われる見通し。
USスチールも昨年、35%の減収となり、純損益は▲16億ドル(約1770億円)の赤字だった。欧米の鉄鋼業界は、中国政府が税金還付措置などで市場に介入していると受け止めている。

<韓国は中国様を恐れて打つ手なし>
 問題は先進国と中国による鉄鋼戦争の渦中で韓国は板挟みになっている。米国は26日、中国メーカーに反ダンピング関税をかけたのと同時に、韓国のポスコ、現代製鉄、東国製鉄、東部製鉄にも最高48%の関税を適用した。
 だからといって、韓国政府は中国に制裁を加えられる立場にはない。韓国は、対中輸出割合が高い半導体やスマートフォンに対する報復関税を心配し、強硬な貿易制裁には踏みきれないまま、輸入品が増加、韓国の鉄鋼業界の鉄鋼品が韓国市場からあぶれ出し、輸出に回された結果、米国から制裁を受けることになった。

 さらに問題なのは、米国への輸出が断たれた中国メーカーが韓国へと輸出を強化する可能性も高い。既に韓国は、中国製鉄鋼製品の割合が高い市場であり、中国による鉄鋼輸出の12%が韓国向けとなっている。
昨年の韓国の鉄鋼消費量に占める中国製鋼材の割合は約25%に達している。このため、国産品、中国製品の流通を担当する業者間の対立も高まっている。韓国では業界が、韓国の建設各社が品質不十分な中国製鉄筋を使い、安全を脅かしていると新聞広告を出すほどエスカレートしている。

<韓国メーカーの東南アジア進出・仇に>
  韓国メーカーのベトナム工場の製品が、東南アジア経済の低迷から行き場を失い、韓国メーカーは母国の韓国へ輸出しようとした件は、中国製品の大量流入で危機的状況にある韓国の鉄鋼業界から猛反対を受け頓挫している。

<日本メーカー製に偽造販売も>
中国では、日本メーカー製は品質がよく、中国国内でも高く売れることから、鉄鋼会社が自社製品に日本メーカ-製であるかのように、スプレーで日本メーカー名を吹き付け販売するほど、違法もまかり通っている。これに対して、日本メーカーはユーザーに対して、正規の販売ルートで販売されていない自社名の製品は偽造品であり、品質を保証しないというおフレを出している。当局に問題提起しているものの、取り締まりはいつものとおり、遅々として進まない。

[ 2016年5月30日 ]
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